「ローンを活用して資金を借り、そのお金を預金や投資で増やせないか」と考える方もいるでしょう。特に外資系の高金利通貨預金や海外の金融商品は魅力的に映ります。しかし、このような手法にはリスクが伴い、注意すべき点も多く存在します。
ローンで資金調達するという行為の基本的な意味
ローンは当然ながら金利が発生する借金です。たとえば、年利3%で100万円借りた場合、1年間で3万円の利息が必要になります。したがって、この利息以上のリターンが出なければ、結果的に損をすることになります。
また、ローン返済は元本+利息が必ず発生する固定費です。一方、投資のリターンは不確実であり、損失も起こり得ます。
外資系預金口座や高金利国の預け入れは可能か?
近年では、FX口座や外貨預金サービスを通じて、トルコリラやメキシコペソなど高金利通貨への投資が可能です。特に外資系の一部銀行や証券会社では、年利5%〜10%を超える金利が提示されることもあります。
しかし、高金利には必ず通貨リスクが伴うため、為替差損により元本割れすることも十分あり得ます。
実例:ローンで投資して成功・失敗したケース
たとえば、某投資家が日本の低金利ローン(1.5%)で300万円を借り、メキシコペソ建て定期預金(年利8%)に預けたところ、為替が大幅に下落して差損が発生。利息収入では補いきれず、結果的にトータルマイナスになったというケースがあります。
逆に、ドル円相場が安定していた時期に、外貨建てMMFへ資金を投じ、年間3〜4%のリターンを上げたという成功例もあります。
そもそも「アービトラージ目的のローン投資」は認められるのか
一般的な金融機関のローン(例:住宅ローン・教育ローンなど)は、目的限定型です。資産運用目的に資金を使うと、契約違反になる可能性があります。無担保ローンであっても、金融機関の審査で「資産運用目的」と明言すると否認されることが多いです。
従って、合法かつリスクを抑えた方法で運用したい場合は、信用取引やFXの証拠金取引など専用の金融商品を選ぶ方が現実的です。
リスクを抑えるための代替案
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既存資産の範囲内での積立NISAやiDeCo活用:元手を減らさず税制優遇を享受。
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外貨建てMMFや外貨預金:為替差リスクはあるが、ローン不要。
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短期定期預金やキャンペーン金利:外資系銀行で年利3%超の預金商品も存在。
まとめ:ローンを組んで運用するのはハイリスク戦略
ローン金利以上のリターンを確実に得るのは簡単ではありません。外貨預金や外資系銀行のサービスには魅力もありますが、通貨リスクや流動性、預金保護制度の違いなどにも注意が必要です。
結論としては、借金して運用に回す戦略は、金融リテラシーが高くリスクを許容できる上級者向けと言えます。多くの方にとっては、まずは自己資金で堅実な運用を行うことが第一歩です。

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