なぜ投資系YouTuberはTOPIXより日経平均株価を好んで解説するのか?その理由を深掘り

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投資系YouTubeチャンネルでは、しばしば日経平均株価を中心に相場解説が行われますが、東証株価指数(TOPIX)を用いた解説は比較的少ない傾向にあります。一見すると不思議な現象にも見えますが、そこには情報発信側の視点からくる明確な理由があります。

日経平均株価は「見た目」でわかりやすい

日経平均株価は225銘柄の株価の単純平均で構成されており、「上がった」「下がった」が直感的に伝わりやすいという特徴があります。視聴者も日経平均の数値をニュースやスマホアプリで見慣れており、親しみやすい指標と言えるでしょう。

実際に「日経平均が1日で500円上昇」といった数字はインパクトが大きく、動画のタイトルやサムネイルに使いやすいというマーケティング的な利点もあります。

TOPIXは投資家向けだが視聴者ウケしづらい

TOPIX(東証株価指数)は東証プライム市場の全銘柄の時価総額加重平均で構成されており、より正確に日本市場全体の動向を表す指標です。

しかし、値動きが日経平均に比べて地味であるため、投資初心者やライトな視聴者には受け入れられにくい傾向があります。実際に、TOPIXが1日で+5ポイント上昇しても、その意味合いがピンと来ない人が多いのです。

情報発信者が「映える」数字を選んでいる

日経平均株価は銘柄入替の影響を受けやすく、ボラティリティも大きいことから、一時的に派手な動きを見せやすいです。この特性を活かして、YouTuberは「急騰・急落」の演出がしやすくなります。

「日経平均が1日で700円暴落!」というタイトルはクリック率も高く、視聴者の興味をひきやすいという点で戦略的な選択だと言えるでしょう。

ファンダメンタル分析ではTOPIXが重要視される

一方で、機関投資家やプロの投資家はTOPIXをベンチマークにすることが多く、実務的にはTOPIXの方が信頼されている指標です。特にバリュー株や配当利回り戦略を重視する投資ではTOPIXの方が重要な判断材料になります。

したがって、YouTubeなどで解説される日経平均と、実際の資産運用に活用される指標とでは目的が異なると言えるのです。

TOPIXに特化したYouTuberは一部に存在する

マニアックな分析やファンダメンタル分析を重視する投資系チャンネルでは、TOPIXを中心に扱う場合もあります。特にETFやインデックス投資を解説する動画では、「TOPIX型インデックスファンドと日経平均連動型ETFの違い」といった解説が見られます。

こうしたチャンネルは視聴者層も中級者以上に限定される傾向にあり、登録者数や再生数は日経平均中心のチャンネルと比べると控えめな場合が多いです。

まとめ:YouTubeの性質上、日経平均が選ばれやすい

日経平均株価は視覚的にも感覚的にも理解しやすく、YouTubeというエンタメ寄りのプラットフォームにおいては非常に扱いやすい指標です。

一方で、投資判断としての精度を重視するのであれば、TOPIXなどより包括的な指数を理解することが重要です。視聴者としても、日経平均の情報を鵜呑みにせず、その背景にあるロジックや別の指標も参考にすることで、より正確な判断が可能になります。

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