テクニカル分析において有名な「グランビルの法則」は、移動平均線(MA)を軸としたシンプルながらも奥深い理論です。しかし実際には、すべてのパターンが高い勝率を誇るわけではなく、「成功率の高いグランビル」と「機能しにくいグランビル」が混在しています。この記事では、グランビルの法則の中でも有効性の高いパターンを中心に、勝率を高める活用方法を解説します。
グランビルの法則とは何か?改めて整理する
グランビルの法則とは、移動平均線と株価の位置関係に注目して売買のタイミングを8つのパターンに分類した理論です。上昇局面では1〜4、下降局面では5〜8のパターンに分かれます。
たとえば「グランビル買い①」は、株価が移動平均線を下から上に抜けた直後に買いを入れるというパターンで、反発狙いに効果的だとされます。しかし、パターン①でも「移動平均線が横ばいのとき」はだましに終わる可能性もあり、見極めが重要です。
成功率の高いグランビルのパターンとは?
特に信頼度が高いとされるのは以下のパターンです。
- 買い①:しっかり右肩上がりの移動平均線をローソク足が下から上抜いた場合
- 買い②:調整でMAまで押した後、反発するパターン(いわゆる押し目買い)
- 売り⑤:右肩下がりのMAに株価が戻りを見せた後、再下落する場合(戻り売り)
このように、移動平均線の傾きが明確な場面での活用が、成功率を高める鍵です。
グランビルが機能しにくい状況とは?
一方で、勝率が低くなる代表的なケースも押さえておきましょう。
- 移動平均線が横ばいでトレンドが明確でない
- ボックス相場でのMAクロス(だましが多発)
- ニュースや決算による突発的な値動き
たとえば、MAが横ばい状態で株価が下から上に抜けたとしても、それは単なるレンジの中での反発であり、継続性に乏しいことがよくあります。
チャートで検証する習慣が信頼性を高める
グランビルの活用で最も大切なのは、パターンを丸暗記することではなく、「チャートを通じて本当に機能している場面」を検証することです。
たとえば以下のような実例分析が有効です。
- 過去3年間のトヨタや任天堂のMAクロス場面で成功したパターンの共通点を探す
- トレンド発生直後とレンジの中でのグランビル①を比較する
こうした分析を繰り返すことで、自分に合った勝ちパターンの選別ができるようになります。
グランビル×他の指標を併用すると精度が増す
グランビルのシグナル単体ではだましもあるため、以下のような指標と組み合わせると精度が上がります。
- MACD:トレンドの強さや転換点を補完
- RSI:過熱感や調整局面を補足
- 出来高:シグナル時の信頼性判断に有効
たとえば、グランビル①とMACDゴールデンクロスが重なった場面では、より信頼性の高い買いシグナルとなりやすいです。
まとめ:使えるグランビルを見極める目が勝率を左右する
グランビルの法則は、万能ではありませんが、状況に応じた使い方を理解すれば、非常に有効な武器になります。大切なのは「成功率の高い局面を見極める力」であり、それは実際のチャート検証を通じて養われます。
MAの傾き、相場の地合い、他のテクニカル指標との組み合わせ。こうした複数の視点を持つことで、勝率の高い「使えるグランビル」を見つけ出すことができるでしょう。

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