FXや株式の短期トレードでは、シンプルな手法が「極めれば最強」と言われます。特に“エリオット波動の3波狙い”や“上位足のトレンドを見て下位足でエントリーする”というマルチタイムフレーム分析は、長年多くのトレーダーに愛されてきた王道の戦略です。しかし、理論と実戦の間には大きな溝があり、機能しないように感じる場面も多くあるでしょう。この記事では、こうした戦略が本当に機能するのか、また上手く活用するためのポイントを解説します。
シンプルな手法が「難しい」と感じる理由
エリオット波動理論や切り上げ・切り下げエントリーは一見シンプルですが、「どこが3波なのか」や「騙しと本物の動きの違い」など、判断が難しいポイントが多々あります。
特に1分足や5分足など短期足ではノイズが多く、相場の一貫性が失われやすいため、「理屈通りにいかない」ことも多いです。
マルチタイムフレーム分析の基本と落とし穴
たとえば「5分足でトレードするなら、15分足で環境認識をする」という基本は理にかなっています。上位足の押しや戻りから下位足でエントリーする手法は、流れに乗るトレードとして有効です。
しかし、上位足と下位足が“ズレる”局面もあり、「押し目のつもりが実はトレンド転換だった」というケースもあるため、環境認識の精度が求められます。
エリオット3波狙いが機能する条件とは?
3波は「最も伸びやすい波」とされますが、明確な1波・2波の確認が前提です。3波狙いが機能する条件として、以下が挙げられます。
- 1波が強くて明確である
- 2波が浅く、勢いを失っていない
- 3波の発生が重なる時間足でエントリーする
例えば、15分足で1波・2波を確認して、5分足での切り上げ(押し目形成)からエントリーするといった工夫が必要です。
「騙し」を減らすための具体的な工夫
エリオット波動を使っても「騙しが多い」と感じるなら、エントリーの条件を明確化するのが効果的です。
たとえば、以下のようなルールを付け加えてみましょう。
- 移動平均線の向きと価格位置が一致しているときのみ
- 1波と3波の間に明確な調整がある
- トレンド継続を裏付ける出来高や指標(RSI、MACD)を併用
このように複数の根拠を合わせて“騙しを除外”することで、勝率を高めることができます。
「チャートでは機能してるのに勝てない」の正体
バックテストでは勝てているのに、リアルトレードではうまくいかない…。この“ズレ”は、多くの場合、実戦時のエントリーのブレやメンタル要因が原因です。
たとえば「本来なら押しを待つべき場面で飛び乗ってしまう」など、ルール違反が無意識に起きていないか確認しましょう。正しい手法でも、実行精度が低ければ結果が伴いません。
まとめ:使いこなせるかどうかは“技術と自制心”次第
エリオット波動3波狙いやマルチタイムフレームの手法は、機能しないのではなく、“扱いが難しい”のが本質です。
実戦で活かすには、以下の要素が重要です。
- 環境認識と時間足の整合性
- 騙しを除外する複数根拠
- 明確なルールと自制心
- 検証と振り返りの積み重ね
「手法が悪い」のではなく「自分の運用力が未成熟」と捉えれば、改善の方向性も明確になります。シンプルな手法を極めることこそ、100億円トレーダーに近づくための王道です。

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