時価総額の正しい理解とは?浮動株と固定株の違いと算出方法を徹底解説

株式

株式投資の基本指標のひとつである「時価総額」。しかし、調べてみるとサイトによって数値が異なったり、「浮動株」と「固定株」どちらを含むのか分かりづらいという声もあります。この記事では、時価総額の算出方法とその背景について丁寧に解説します。

■時価総額とは何か?基本の定義を押さえる

時価総額とは、企業の発行済株式数に現在の株価を掛け合わせて求める企業価値の一つです。例えば、ある企業の株価が1,000円で発行済株式数が1,000万株なら、時価総額は100億円となります。

この指標は企業規模や投資家からの評価を比較する際に使われ、株式市場における「見た目の大きさ」を示す基準の一つとされています。

■発行済株式数に含まれるのは浮動株?固定株?

基本的に、時価総額は「発行済株式数」全体に株価をかけて算出されます。つまり、浮動株だけでなく、創業者保有株や役員株、政府保有分などのいわゆる「固定株」も含まれます。

一方で、指数によっては浮動株ベースでの時価総額を採用している場合があります。たとえば、TOPIXや日経平均などのインデックス構成比では浮動株調整後の時価総額が使われるケースがあります。

■浮動株ベースの時価総額の意味と用途

浮動株とは、市場で実際に売買されている可能性のある株式を指します。大株主が保有し長期間売却される見込みのない株式(役員株、親会社株など)は浮動株に含まれません。

金融商品や投資信託、ETFなどでは、「流動性のある時価総額」が投資判断に影響を与えるため、浮動株ベースの数値が用いられることがあります。

■例:同じ企業でも2つの「時価総額」が存在することがある

例えば、ある企業の発行済株式数が1億株で、そのうち浮動株が5,000万株の場合、株価が1,000円なら。

株価 全体時価総額 浮動株時価総額
1,000円 1,000億円 500億円

このように、利用する場面や目的によって「正解」が異なるのが、時価総額の奥深さでもあります。

■サイトごとに表示が違う理由

Yahoo!ファイナンスやBloomberg、証券会社サイトなどでは、全株ベースでの時価総額を表示しているところが多いです。一方、インデックス運営機関や投資分析ツールでは浮動株ベースを採用していることがあるため、数値の違いが出ます。

どの時価総額を使うかは、「その数値が何を目的としているのか」によって判断することが重要です。

■まとめ:目的に応じて「時価総額の定義」を理解する

時価総額は、基本的には発行済株式数全体を基に計算されるものの、金融商品やインデックスの世界では浮動株ベースの数値も重要になります。

情報の出どころや使用目的を意識して、数値の違いに惑わされない判断力を持つことが、投資家にとっては欠かせません。

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