株式投資において「取得単価」は非常に重要な指標です。ところが、まれに証券会社の管理画面上で、実際の購入価格と異なる取得単価が表示されることがあります。この記事では、取得単価が思いがけず変わってしまう主な原因とその対処法について解説します。
取得単価が変わる代表的な理由
まず確認しておきたいのは、「取得単価」は証券会社によって計算方法が異なる場合があるという点です。取得単価が変動する代表的な理由には以下のようなものがあります。
- 売買手数料込みで再計算された場合
- 保有株式の一部を売却したあと、平均単価が再計算される場合
- 株式分割や併合、無償割当などのコーポレートアクション
- 株主優待クロス取引など特殊な取引の影響
特に初心者が驚きやすいのは、「売買手数料」が自動加算されて表示されるケースです。
ケーススタディ:取得単価が急に上がった場合
たとえば、週末に2070円で100株購入したはずの銘柄の取得単価が、週明けに2410円に変わっていたとしましょう。この差額が大きい場合、以下のような可能性が考えられます。
一つは「株式併合」が行われた場合です。1:0.8などの併合比率により、保有株数と単価が調整され、取得単価が上昇して見えることがあります。
また、過去にその銘柄を保有していて損益通算などをしていた場合、証券会社が平均取得単価を自動的に修正することもあります。
証券会社ごとの表示仕様の違いに注意
楽天証券、SBI証券、松井証券など主要なネット証券では、同じ「取得単価」という用語を使っていても、表示のロジックが異なることがあります。
例として、楽天証券では「取引履歴の価格」と「ポートフォリオ上の取得単価」が違って見えることがあり、これは「平均取得単価」に手数料や売却履歴が反映される仕様のためです。
このような仕様差を知っておくと、表示が変わっても過剰に不安を感じる必要がなくなります。
取得単価の違和感を感じたときの対応方法
取得単価が「なぜか」変わったと感じた場合、まずは以下を確認しましょう。
- 証券会社の「取引履歴」画面と「ポートフォリオ」画面を見比べる
- 株式分割・併合などの企業情報を確認する(IRページや証券ニュース)
- 証券会社のカスタマーサポートに直接問い合わせる
証券会社によっては、Web上での「よくある質問」やチャットサポートで素早く対応してくれることもあります。
まとめ:取得単価の変化は慌てず原因をチェック
取得単価が購入価格と違って見えるのは、証券会社の表示方式やコーポレートアクションの影響であることが多く、必ずしも間違いではありません。まずは冷静に証券会社の表示ロジックや取引履歴を確認し、不明な点があれば遠慮なくサポートへ問い合わせましょう。
特に長期投資や複数回の売買をしている方にとっては、取得単価の変動はよくあること。正確な損益把握のためにも、普段から履歴の管理を意識しておくと安心です。

こんにちは!利益の管理人です。このブログは投資する人を増やしたいという思いから開設し運営しています。株式投資をメインに分散投資をしています。
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