短期トレードにおけるテクニカル分析の一つとして知られるエリオット波動理論。その中でも、第3波は最も強いトレンドが発生しやすいとされ、多くのトレーダーがエントリーポイントとして注目しています。しかし、実践の中では「思ったより外れる」ことも少なくありません。本記事では、100億円トレーダーの戦略にも取り入れられている「下位足での第3波エントリー」に焦点を当て、成功と失敗のポイントを深掘りしていきます。
エリオット波動の基本と第3波の特徴
エリオット波動理論では、相場は5つの推進波と3つの調整波からなるとされ、第3波はその中でも最も力強く、かつ信頼度の高いトレンド波と位置づけられています。
第3波は多くの場合、第1波の高値を明確に超えて加速的に進む特徴があり、トレンドフォロー派にとっては狙い目となります。
なぜ下位足で第3波を狙うのか
上位足（日足や4時間足）での波形を確認し、下位足（5分足～15分足）でエントリーすることで、リスクを抑えながらも利幅を取るトレードが可能になります。
特に「環境認識：上位足→エントリー：下位足」の流れを組むことで、タイミングを絞った高勝率なトレードを狙うスタイルがトレーダーの間で浸透しています。
第3波が「外れる」理由とその回避法
第3波を狙ってエントリーしたのに、すぐに反転して損切りにかかる…という経験は多くのトレーダーが持っています。主な原因は以下の通りです。
- 第2波（押し・戻り）が不完全でエントリーポイントが早すぎる
- 上位足との方向性が噛み合っていない
- そもそも波形がエリオット波動として成立していない
このような失敗を避けるには、上位足でのトレンドの明確化と、第2波の押し・戻りの完了を待つ冷静さが必要です。
実例：ドル円チャートで見る第3波エントリー
例えば、ドル円の4時間足で上昇トレンドが発生し、5分足で第1波・第2波が形成された場面を想定しましょう。第2波の押し目が完了したタイミングで5分足が高値を更新すると、第3波の始まりが期待できます。
その際、フィボナッチリトレースメントで第2波が38.2％〜61.8％の範囲に収まっていると、より信頼性の高いエントリーが可能になります。
エントリーと損切りの設計：損小利大の基本
第3波エントリーでは損小利大を意識した設計が重要です。具体的には、第2波の安値・高値の少し外側に損切りラインを置き、第1波の長さを目安に利益確定ポイントを設けるとバランスが取れます。
利確：損切り＝2：1以上を目標にすれば、勝率が50％を下回ってもトータルで勝ちやすいトレードになります。
まとめ：100億円トレーダーの戦略を再現するには
下位足での第3波エントリー戦略は、理論上は非常に優れた方法ですが、実際には環境認識やタイミングのズレによって損失につながるリスクもあります。大切なのは、「勝てる形」を繰り返し検証し、主観ではなくルールでトレードを行うことです。
100億円トレーダーも、単なる勘ではなく、統計や経験をもとにこの戦略を磨き上げていると考えられます。あなたも、正しい理解と反復練習で、この戦略を自分の武器にしてみてはいかがでしょうか。
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