株式取引を始めたばかりの方にとって、「指値注文を出したのに約定しない」という経験は混乱のもとになります。一見、指定した価格に到達しているように見えても、なぜか取引が成立しない…。この記事では、そのような疑問にお答えしつつ、指値注文の仕組みや約定しない理由、初心者が取引をスムーズに進めるための対策をわかりやすく解説します。
指値注文とは?基本をおさらい
「指値(さしね)注文」とは、自分が売りたいまたは買いたい価格を指定
反対に「成行注文」は価格を指定せず、すぐに売買成立する方法です。スピードは早いですが、想定外の価格で約定するリスクもあります。
指値注文が約定しない主な原因
- 売買注文の順番待ちにより後回しにされている
指値価格に到達しても、同価格帯での売り注文が多く、あなたの注文が順番待ち状態だと約定しないことがあります。 - 一時的な気配値と実際の約定価格が異なる
チャート上で「高値○○円」と表示されても、その価格で全員が取引できたわけではありません。一瞬触れただけでは約定しないケースもあります。 - 取引時間外の注文だった
前場(9:00~11:30)や後場(12:30~15:00)以外の注文は「場中」には反映されず、翌営業日に持ち越される場合も。
約定の優先ルールを理解しよう
株式市場には「価格優先」「時間優先」「数量優先」といったルールがあります。たとえば、同じ価格の注文でも、早く出した人が優先されます。また、大量注文が先に通る場合もあります。
このため、あなたの注文が価格に達していても、他の注文に先を越されて約定に至らないことがあるのです。
よくある勘違いの実例
【例】ある銘柄の高値が1,000円だったので、前日に1,000円で指値売りを入れていたが、約定していなかった。
→これは、板情報の気配値(取引前の注文の見せ合い)や一時的なヒゲの高値だけで判断していたケースです。実際に取引された価格(約定値)と違う場合、注文は成立しません。
注文時のコツと対策
- リアルタイムの板情報を見る:証券会社の取引ツールやアプリで、売買の厚みや価格帯をチェックしましょう。
- 注文を分割する:100株ずつ小分けにして出すと、部分約定の可能性が高まります。
- 市場の流動性を確認する:出来高が少ない銘柄は約定しにくいので注意が必要です。
初心者におすすめの取引方法
初心者には「指値」と「成行」をうまく使い分けることをおすすめします。例えば急いで売りたいときは成行、じっくり希望価格で売買したいときは指値、というように、状況に応じた注文方法を選ぶことで無駄なストレスを避けられます。
また、TradingViewなどのチャートツールで細かい動きを見ると、指値価格設定の精度が上がります。
まとめ:指値注文が通らない理由を知れば焦らず対処できる
「指値注文が約定しないのはなぜ?」という疑問は、実は多くの初心者が通る道です。板の厚さ、時間帯、注文優先ルールなど、仕組みを理解しておけば、想定外の状況でも落ち着いて対応できます。
まずは焦らず経験を積みつつ、実際のチャートや板をよく観察することから始めましょう。少しずつ慣れていけば、注文の精度も自然と上がっていきます。

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