2025年、個人向け国債は「変動10年」と「固定5年」のどちらを選ぶべきか?金利上昇局面で考える賢い選択

資産運用、投資信託、NISA

2025年現在、資産運用の選択肢として注目を集めているのが「個人向け国債」です。特に「固定5年」と「変動10年」のどちらを選ぶべきか、悩んでいる方も多いのではないでしょうか。この記事では、それぞれの特徴やメリット・デメリットを比較しながら、今の金利環境に合った選択肢を探ります。

個人向け国債とは?安定した資産運用の選択肢

個人向け国債は、日本国政府が発行する債券で、元本保証と最低金利保証があるため、初心者でも安心して購入できる金融商品です。毎月発行されており、購入単位は1万円から。中途換金も可能で、流動性にも優れています。

特に人気があるのが「変動10年」と「固定5年」の2種類。いずれも最低金利0.05%が保証されており、インフレや金利上昇時にも比較的安定した利回りを期待できます。

変動10年の特徴:金利上昇に強い設計

「変動10年」は、半年ごとに金利が見直されるタイプで、市場金利の上昇に応じて受け取る利子も上昇します。2025年現在、日銀の政策変更やインフレ懸念により、今後の金利上昇が見込まれる局面では有利な選択肢となり得ます。

たとえば、現在の利率が年0.46%であっても、将来的に1%以上に上昇する可能性があるため、長期的に見て魅力的な投資対象となります。

固定5年の特徴:安定志向向けの選択

一方、「固定5年」は発行時に決まった金利が5年間続くタイプです。市場金利が下がっても利回りが変わらないため、将来の金利低下が予想される場合には安心感があります。

2025年時点では金利が上向き傾向にあるため、固定型は変動型に比べて将来の上昇分を享受できないデメリットがあります。しかし、金利の先行きが不透明な中、あえて安定性を取るという考え方もあります。

金利の動向を読む:日銀政策と経済指標に注目

変動型が有利かどうかは、今後の金利動向によって左右されます。2024年末には日銀がマイナス金利政策を解除し、2025年には利上げの可能性も示唆されています。

これにより、今後の個人向け国債の金利も上昇が期待され、変動10年の魅力が高まる局面です。逆に、金利が下がる局面では固定型のメリットが際立ちます。

実例で見る比較:100万円を5年間運用した場合

仮に2025年7月時点で発行される個人向け国債の利率が、変動10年で0.46%、固定5年で0.31%だった場合、100万円を5年間運用した場合の総利子は以下のようになります(税引前)。

タイプ 利率 5年間の利子
変動10年 0.46%(平均) 約23,000円
固定5年 0.31% 約15,500円

もちろん、変動型は途中で金利が上昇すればさらに利子収入が増える可能性があります。リスクを取ってでも収益を狙うなら、変動型に軍配が上がるでしょう。

それぞれに向いている人の特徴

変動10年は、金利上昇に備えて柔軟に対応したい人におすすめです。長期運用を前提にしつつ、今後の金利上昇で利回りアップを期待できます。

固定5年は、短中期で安定した収入を得たい人に向いています。金利が下がる局面やインフレリスクを抑えたい場面では有効です。

まとめ:2025年の選択肢としてどちらが適切か?

2025年現在の経済環境を踏まえると、金利の上昇が続く可能性が高く、「変動10年」に分がある状況です。ただし、安定性や期間の短さを重視するなら「固定5年」も選択肢となり得ます。

最終的には、自分の資産運用の目的やリスク許容度に応じて、賢く選択することが重要です。両者を組み合わせて分散投資するのも有効な戦略です。

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