なぜ「オルカン」と「S&P500」は人気なのか?投資初心者から上級者までが選ぶ理由と注意点

資産運用、投資信託、NISA

最近の資産運用の話題でよく耳にする「オルカン(全世界株式)」や「S&P500(米国株式)」といったインデックスファンド。ネットやSNS、YouTubeなどでも頻繁に登場するため、「とりあえず無難だからみんな買っているのでは?」と思う方も多いでしょう。この記事では、なぜ多くの投資家がこれらの商品を選んでいるのか、その理由と背景を解説していきます。

オルカンとは?全世界への分散投資が可能なファンド

「オルカン」は、正式名称を「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」といい、全世界の株式市場に分散投資するインデックスファンドです。MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(ACWI)をベンチマークにしており、日本を含む先進国・新興国すべてを対象とします。

これ1本で世界中に分散投資ができるため、初心者にも扱いやすく、リスク分散効果も高いのが魅力です。投資信託の積立ランキングでも常に上位に位置しています。

S&P500とは?米国を代表する大型株指数

S&P500は、米国の代表的な500銘柄で構成される株価指数で、世界中の投資家から信頼されています。S&P500に連動するインデックスファンドとしては、「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」などが有名です。

米国は過去数十年にわたって経済成長と株価上昇を続けており、その中心にはGAFAなどのハイテク企業があるため、成長性を期待してS&P500に投資する人が多いのです。

人気の背景:無難ではなく「合理的」な選択

「とりあえずオルカンかS&P500を買っておけば間違いない」と言われるのは、それが単なる無難な選択というより、多くの実証研究で高パフォーマンスが示されている合理的な選択肢だからです。

例えば、過去20年間のリターンを比較すると、S&P500の年平均リターンはおおよそ7〜10%とされており、世界の株式市場全体の中でも高水準です。一方でオルカンは世界全体に投資するため、地域的なバランスが取れており、大きな偏りがなく安定的な運用が期待できます。

実例:オルカン vs S&P500に100万円を10年投資した場合

仮に、2013年から2023年までの10年間、毎年100万円ずつ積み立てたとすると、S&P500はおよそ1.9倍〜2.2倍、オルカンはおよそ1.7倍〜2.0倍程度に成長していたとされます(為替の影響などを除く)。

このように、どちらも優秀な成績を上げており、リターン重視ならS&P500、リスク分散重視ならオルカンという見方ができます。

選び方のポイント:目的とリスク許容度に応じて選択

S&P500は米国一本に集中するため、米国市場に大きく依存するリスクがあります。逆に、オルカンは世界中に分散している分、米国以外の地域の成長も取り込みやすいですが、リターンが米国単体より若干抑えられる傾向にあります。

したがって、長期で高成長を狙うならS&P500、より広範に分散して堅実に増やしたいならオルカンが向いています。中には、両者を半々で持つという投資家も少なくありません。

まとめ:人気の理由は「信頼と実績」と「わかりやすさ」

「オルカン」と「S&P500」が多くの人に選ばれるのは、単に無難だからではなく、長期的な信頼と実績があり、初心者にも分かりやすく、投資のコアとして最適だからです。

どちらを選ぶかは、自分の投資スタイルやリスク許容度次第。大切なのは、自分に合った戦略で、焦らず継続することです。

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