株の平均取得単価の計算方法とは?ナンピン買いの基本と注意点を解説

資産運用、投資信託、NISA

株式投資において“ナンピン買い”はよくある戦略ですが、その際に気になるのが取得単価の変化です。この記事では、平均取得単価の計算方法を具体例とともに丁寧に解説し、ナンピン時に知っておきたいリスクやポイントも紹介します。

■ナンピンとは何か?その目的と注意点

ナンピン(難平)とは、株価が下がったときに同じ銘柄を追加で購入して平均取得単価を下げる投資手法です。うまく活用すれば損失の回復を早められますが、下落が続けば損失を拡大するリスクもあるため注意が必要です。

たとえば、もともと200株を1,677.25円で購入していた場合、そこから100株を1,500円でナンピンすると取得単価は変わります。

■平均取得単価の計算式

平均取得単価の基本的な計算式は以下の通りです。

平均取得単価 =(保有株数×購入単価 + ナンピン株数×購入単価) ÷ 総株数

今回の例に当てはめてみましょう。

  • 保有株数:200株
  • 既存購入単価:1,677.25円
  • ナンピン株数:100株
  • ナンピン購入単価:1,500円

計算:
(200×1,677.25 + 100×1,500) ÷ (200+100) = (335,450 + 150,000) ÷ 300 = 485,450 ÷ 300 = 約1,618.17円

したがって、ナンピン後の平均取得単価は約1,618.17円となります。

■実例で理解する:株価が下がったときの判断

例えば、A社株を2,000円で100株購入後、1,600円に下落したためナンピンで100株追加購入したとします。このときの平均取得単価は(2,000+1,600)÷2=1,800円です。

その後株価が1,900円まで戻った場合、最初の100株だけならまだ損失ですが、ナンピンしたことでトータルでは利益が出ている状況になります。

■ナンピン戦略を成功させるための3つのポイント

  • 資金管理を徹底する:無理なナンピンは資金を圧迫します。
  • 根拠のある銘柄選定をする:業績やチャートの裏付けが重要です。
  • 下落理由を冷静に分析する:一時的な下げか、長期的な下落トレンドかを見極めましょう。

■まとめ:平均取得単価を把握して、冷静な投資判断を

・ナンピン後の平均取得単価は「合計購入金額 ÷ 総株数」で計算する
・今回の例では取得単価は約1,618.17円に下がる
・ナンピンは戦略的に使えば有効だが、リスク管理と情報分析が不可欠

株価が下がったときほど焦らず、冷静に数字をもとに判断することが、長期的に成功する投資家への第一歩です。

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