収入が一時的に減少する産休・育休期間中、NISA(少額投資非課税制度)を続けるべきか悩む人は少なくありません。将来の資産形成にとってNISAは非常に有効な手段ですが、家計の状況により判断は変わります。本記事では、産休・育休中にNISAを継続するかどうかの判断基準と、貯金を切り崩す際の注意点について具体的に解説します。
収入減少時にNISAを続けるメリットとデメリット
NISAの最大のメリットは、運用益が非課税になることです。将来に向けた資産形成には有効な制度ですが、日々の生活資金を圧迫するようでは本末転倒です。
メリットとしては、相場が下がっているタイミングで投資することで、将来的なリターンが大きくなる可能性があります。一方デメリットは、生活費が足りなくなれば生活防衛資金を切り崩すリスクがあるという点です。
貯金をNISAに回すべきかどうかの判断基準
まず確認したいのは「生活防衛資金」の確保です。目安として、生活費の6ヶ月~1年分は現金で手元に残しておくべきです。それ以上に余剰資金がある場合は、将来のためにNISAへ一部回すという判断も現実的です。
たとえば、100万円の貯金があり、毎月の生活費が20万円の場合、最低でも120万円の現金を確保すべきです。この基準を下回る場合は、無理に投資を続けるよりも生活の安定を優先した方がよいでしょう。
「続ける」「やめる」以外の選択肢:積立額の見直し
完全にNISAをやめるのではなく、「積立額を減らす」ことも一つの選択肢です。たとえば、毎月3万円積み立てていた方が、1万円に減額するだけでも、投資を継続しながら家計の負担を抑えることができます。
また、収入が回復するタイミングで積立額を増やすことで、長期的な資産形成を続けることが可能です。
精神的な安定も大切な判断材料
子育て中は、家計だけでなく心の余裕も重要です。資産が目減りする恐怖や、投資に対する不安でストレスを感じるなら、一時的に運用を休止する選択も悪くありません。
逆に、投資を継続していることで「将来への安心感」が持てるのであれば、少額でも続ける価値があります。
実例:育休中にNISAを継続したAさんのケース
30代のAさんは、育休中に収入が減る中でも、毎月5,000円だけNISAでインデックス投資を継続しました。育児給付金と貯金でやりくりをしながら「積み立てを止めなかったことが、精神的な支えになった」と語っています。
将来の教育資金にもつながるとの思いから、無理のない範囲で投資を続ける選択をした結果、家計の安定と資産形成の両立が実現できたそうです。
まとめ:無理なく続けられる形でのNISA活用がカギ
NISAは非常に魅力的な制度ですが、最優先すべきは生活の安定です。貯金を切り崩す前に、「防衛資金を残しているか」「積立額を調整できないか」など冷静な判断が重要です。
無理なく続ける工夫をしながら、将来に向けて少しずつでも資産を育てていくことで、経済的にも精神的にも安定した育児期間を送ることができるでしょう。

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