50歳・資産5,000万円でFIREは可能か?現実的なラインと生活戦略を解説

資産運用、投資信託、NISA

FIRE(Financial Independence, Retire Early)というライフスタイルが注目を集める中、「50歳で資産5,000万円ではFIREは難しいのでは?」という疑問を持つ人も少なくありません。本記事では、50歳からのFIRE実現に必要な要素や、5,000万円で実現可能かどうかの検討、また不足分を補う工夫について具体的に解説します。

FIRE達成の基本:年間支出と利回りから逆算

FIREの可否は、年間支出と資産の運用利回りに大きく依存します。例えば、年間支出が300万円であれば、4%ルールを前提とすると、必要な資産は7,500万円です(300万円 ÷ 0.04)。

この前提でいくと、5,000万円の資産では年間200万円の支出が限界ラインとなります。つまり、年間200万円以内で生活できる人であれば、5,000万円でもFIREは理論的に成立し得るのです。

実際の生活費から考えるFIREの可能性

総務省の家計調査(単身世帯)によれば、60歳以上の平均生活費はおよそ月額16万円前後、年間で約190万円程度です。地方移住や持ち家、車を手放すなどすれば、この水準で生活できる方も多いでしょう。

都市部在住・持ち家なし・持病ありなどの場合は支出が大きくなりがちなので、ケースに応じて「自分の生活費はいくら必要か」を正確に見積もる必要があります。

FIREを補完する3つの戦略

  • ① セミリタイアを選ぶ:完全なリタイアではなく、月数万円でも副業や在宅ワークで稼ぐことで資産の取り崩しを抑えられます。
  • ② 支出の最適化:固定費の見直し、保険の整理、ミニマルライフへの転換などで年間支出を圧縮できます。
  • ③ インフレ対策を意識した運用:インデックスファンドや高配当株、REITを取り入れた資産運用もFIRE生活の安定に貢献します。

国民年金のみの人はどう備えるべきか

国民年金の平均支給額は月額およそ5〜6万円です。FIRE後にこの金額しか入らないとなると、年金受給後の生活にも備えが必要になります。仮に70歳から受給としても、そこまでの20年間を5,000万円で乗り切らなければなりません。

年金はあくまで補助的な役割と考え、資産からの取り崩しや副収入、医療費や介護費用への備えも含めてライフプランを設計することが重要です。

FIRE体験談:50代でリタイアを目指す人の声

東京都・53歳男性:「5,000万円を達成して一部を高配当株、残りをインデックス投資に。月5万円の副収入を得ながら地方で慎ましく生活中です」

神奈川県・51歳女性:「地方の中古戸建てを購入して、支出を一気に抑えました。国民年金までの20年、FIREというより“スローライフ”という感覚で生きています」

まとめ:5,000万円でのFIREは「可能」だが戦略が鍵

50歳で5,000万円という資産規模は、条件次第ではFIREを目指せるラインです。ただし、前提となる生活費、地域、ライフスタイルによって実現可能性は大きく異なります。

  • 支出の徹底管理とライフスタイルの最適化
  • 副収入や年金までの資金計画の明確化
  • インフレや医療リスクへの備え

これらを踏まえた現実的なシミュレーションを行い、「安心できるセミリタイア」に向けて一歩ずつ準備を進めましょう。

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