マクロ経済学を学ぶ中で、需要と供給のバランスから価格や数量がどのように決まるのかを理解することは非常に重要です。本記事では、総所得の変化が市場の均衡に与える影響を、数式を使ってやさしく解説します。
問題設定:需要関数と供給関数の確認
まず、与えられた需要関数と供給関数を確認しましょう。
- 需要関数:Qd=1/2P+Y
- 供給関数:Qs=2P-150
- 総所得Yが150から200へと変化
このとき、均衡とは需要量Qdと供給量Qsが等しくなる点を指します。
ステップ1:Y=150のときの均衡価格と数量
Qd=1/2P+150、Qs=2P-150。これらを等しくして連立方程式を解きます。
1/2P+150=2P-150 を解くと。
両辺から1/2Pを引き、次に両辺に+150。
150+150=2P-1/2P → 300=3/2P → P=200
このときの数量は、Q=1/2×200+150=100+150=250
ステップ2:Y=200のときの均衡価格と数量
同様にQd=1/2P+200、Qs=2P-150。これらを等しくして解くと。
1/2P+200=2P-150 → 200+150=2P-1/2P → 350=3/2P → P=233.33(約)
数量Q=1/2×233.33+200=116.67+200=316.67(約)
変化のポイント:価格と数量の変動
Yが150→200に増えると、需要が増えることで均衡価格は200→233.33へと上昇し、均衡数量も250→316.67へと増加します。
これは理論的にも直観的にも自然で、所得が増えれば人々はより多くの商品を買いたがるため、価格が上がり数量も増えるという流れです。
より深い理解:需要関数とYの関係
この問題のキモは、需要関数が総所得Yに比例している点です。つまり、Yが上がれば上がるほど需要量が一定幅で上方シフトし、市場全体における均衡点が変化します。
このようなモデルは、IS-LM分析やAD-AS分析といったマクロ経済の応用分野にもつながります。
実生活における例
たとえば、経済成長により人々の所得が増えると、車や家電といった耐久財の需要が増える傾向があります。これにより市場価格が上がる場合もあります。
また、地域によっては所得の増加により住宅需要が急増し、地価が上昇するケースも同様の理屈です。
まとめ:マクロ経済モデルから何がわかるか
このように、総所得の変化は需要関数を通じて市場の均衡に大きな影響を与えます。価格と数量の両方が上昇するという結果は、理論的にも整合的です。
経済学の理解を深めるには、単なる計算だけでなく、実社会とのつながりや意味を意識して学ぶことが重要です。

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