米国株や米国ETFを取引する際、日本とは時差があるために注文の反映タイミングや期限の扱いに疑問を持つ投資家も多いはずです。特に楽天証券を利用している場合、売買日や注文期限が日本時間か米国時間かで取引の感覚が大きく変わってきます。本記事では、米国株取引における注文期限と売買日の基本的な仕組みを解説し、よくある誤解も明らかにします。
米国株の売買日と取引時間の基本
米国株式市場の取引時間は現地時間(東部標準時)で9:30~16:00です。日本時間では、サマータイム期間中は22:30~翌5:00、標準時間では23:30~翌6:00になります。売買日はこの時間帯に約定が成立した日であり、日本時間と日付が異なる点に注意が必要です。
例えば、現地時間で月曜日に約定した場合、日本では火曜日の日付となっているケースが多く、「売買日=現地の日付」と理解しておくことが大切です。
楽天証券の注文期限は「日本時間」基準
楽天証券を通じて米国株やETFを注文する場合、「注文期限」はすべて日本時間で設定されます。たとえば「今日まで有効」と指定した注文は、日本時間の当日23:59までに有効とされ、その後自動的に失効します。
ただし、実際に米国市場で注文が有効となるのは、アメリカの現地時間で次の取引日中になります。したがって、注文は「日本時間ベースで期限が管理され、現地時間で市場に出される」と認識しておきましょう。
注文の種類によって異なる有効期限の扱い
楽天証券では米国株取引の注文方法として、以下のような有効期限の選択が可能です。
- 当日中(GFD:Good for Day)
- 期間指定(GTD:Good Till Date)
- 無期限(GTC:Good Till Canceled ※楽天証券では対応なし)
例えば「GTD」で「7月12日まで有効」と指定すると、日本時間の7月12日23:59まで注文が有効です。その後に米国市場が開く場合、その注文はその日も対象になります。
注意したい:注文の反映タイミングとズレ
日本時間の深夜に米国市場が開くため、「当日注文=その日の米国市場に出される」わけではありません。たとえば、日本時間の午前9:00に出した注文は、最も早くて同日の夜(米国現地時間の取引開始時)に市場へ送られます。
これにより、「注文期限が来ていないのに約定しなかった」「有効期限を超えていた」という誤解が生じやすいため、実際の注文有効性は楽天証券の注文履歴画面で逐次確認することが推奨されます。
実例:ETF注文の期限管理(VTIを例に)
たとえば、米国ETF「VTI」に対して「7月10日まで有効」の指値注文を出したとします。楽天証券の注文画面ではこの注文は日本時間7月10日23:59に失効します。しかし、現地市場が開くのはその後(日本時間では7月11日未明)となるため、7月10日夜の米国市場が最終的なチャンスということになります。
このタイミングで注文が約定しなければ、注文は失効し、再注文が必要になります。時間感覚がズレることが多いため、余裕をもった注文設定が推奨されます。
まとめ:米国株取引は「日本時間と現地時間」の使い分けがカギ
米国株やETFの取引においては、「注文期限=日本時間」「売買日=現地時間」と理解しておくことが基本です。楽天証券では、日本の夜間に米国市場が開くため、注文の反映や失効にズレが生じやすくなっています。
安定した取引のためには、注文期限を明確に把握し、取引前に必ず日本時間と米国時間の対応関係をチェックしておくことが重要です。これにより、意図しない失効や注文ミスを防ぎ、より効率的な資産運用が可能になります。

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