現物の金貨を自宅で保有している方の中には、防犯面の不安を感じつつも、長期的な値上がりを期待して保有を続けるべきか迷っている人も多いのではないでしょうか。今回は金貨の保有と、金価格に連動する投資信託への切り替えについて、リスクとリターンの両面から考察します。
金貨を自宅保管するメリットとデメリット
現物の金は金融商品と異なり、インフレや有事に強く、無価値になるリスクが極めて低い資産として古くから重宝されています。また、手元に置いておくことで現金化しやすく、金融システムの影響を受けにくいという利点もあります。
一方で最大のデメリットは防犯リスクです。自宅に金貨があることが第三者に知られると、盗難のリスクが生じます。さらに、火災や自然災害による消失リスクも否定できません。
金投資信託への切り替えという選択肢
投資信託の中には「金価格に連動するファンド」や「ETF(上場投資信託)」があり、これらを購入すれば金の価格変動に沿った投資が可能です。これにより、現物保有と同様に金の価値上昇を享受しつつ、保管の手間や防犯リスクを回避できます。
たとえば、SBI・iシェアーズ・ゴールドETFや純金上場信託(1540)などが代表例で、多くの証券口座から購入可能です。
税金面での違いにも注意が必要
金貨の売却には譲渡所得税がかかります。売却益から50万円の特別控除を差し引いた額に対して課税され、保有期間が5年超であれば税制優遇(長期譲渡)も受けられます。
一方、投資信託の場合は20.315%の申告分離課税(所得税+住民税+復興特別所得税)が原則となり、売買ごとに自動で課税される点も把握しておきましょう。
防犯対策をしながら現物を保有し続ける選択肢
どうしても現物で保有したい場合には、貸金庫の利用も検討してみましょう。銀行の貸金庫を利用すれば、盗難や火災リスクを軽減できます。
また、保険付きの金庫を自宅に設置することも一案です。火災・水害・盗難に対応した耐火耐水金庫で、万が一に備えることができます。
実際に切り替えた人の事例
ある40代の個人投資家は、震災や台風被害をきっかけに現物の金貨をすべて売却し、投資信託に切り替えたことで「安心して睡眠が取れるようになった」と語ります。金価格の値動きに加え、日々の安心感も投資判断の材料となります。
逆に、災害時の備えとして現物を手元に残しつつ、一部を投資信託に分散する“ハイブリッド戦略”をとっている人もいます。
まとめ:資産防衛と安心のバランスを取る
金貨の保有はインフレや通貨価値下落に強い一方、防犯上のリスクも伴います。金価格に連動する投資信託に切り替えることで、資産運用を続けながら安心感も得られる点は大きな魅力です。
売却と再投資を検討する際には、税金や売買タイミング、信託報酬なども含めて総合的に判断しましょう。最終的には、自分のライフスタイルやリスク許容度に合った選択をすることが重要です。

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