信用取引はレバレッジを効かせて短期的に利益を狙える手法ですが、取引コストが利益を大きく圧迫することも少なくありません。特に初心者の方にとっては「思ったより利益が出ない」「手数料と税金で差し引かれている」と感じることがあるでしょう。今回はSBI証券を例に、信用取引の手数料や課税、そして手数料を抑える方法について詳しく解説します。
信用取引にかかる基本的なコスト構造
信用取引には複数のコストが発生します。主な項目は以下のとおりです。
- 取引手数料(1約定ごと)
- 金利・貸株料(買いは金利、売りは貸株料)
- 清算時の税金(売却益に対して20.315%課税)
たとえば信用買いで1万円の利益が出ても、税金で約2,000円が差し引かれ、手数料や金利が加わると手元に残るのは1,200円程度というのは十分あり得る話です。
実例:SBI証券でのデイトレコスト試算
ある日の取引で、フルッタフルッタやトヨタ株など4銘柄を信用売買したと仮定しましょう。以下はその一例です。
- 取引回数:8回(4銘柄×売買)
- 1回あたりの手数料:55円(スタンダードプラン)
- 合計手数料:440円
- 実現利益:3,000円
- 譲渡税:約610円
- 最終利益:1,950円
実際には手数料と税のほか、金利(年率2.80%前後)が日割りで発生するため、短期のつもりでも多くの取引を重ねると目減りしていきます。
手数料を抑えるための工夫
SBI証券では取引手数料プランが2種類用意されています。
- スタンダードプラン:1約定ごとに手数料がかかる(例:~10万円で99円)
- アクティブプラン:1日の約定代金合計で手数料が決まる(例:~100万円で0円)
デイトレで複数回売買する方は、アクティブプランへの変更がおすすめです。マイページの「口座管理」から簡単に切り替え可能です。
信用取引向けにおすすめの証券会社比較
証券会社 | 特徴 | デイトレ向け |
---|---|---|
SBI証券 | アクティブプランで取引手数料0円可 | ○ |
松井証券 | デイトレ手数料0円(特定条件あり) | ◎ |
楽天証券 | 日計り信用で金利0% | ◎ |
GMOクリック証券 | スプレッド狭くスピード重視 | ○ |
特に楽天証券の「いちにち信用」や、松井証券のデイトレ向けプランは、金利・手数料・貸株料が0円といった破格の条件が設定されています。
デイトレード初心者にありがちな落とし穴
始めたばかりのデイトレーダーに多いのが、「取引回数が多すぎる」「小幅な利益を積み上げようとして税と手数料で消える」などの失敗です。
損益を確認する際は、必ず税金・手数料を引いた後の純利益を意識し、「トレードの質」を高めることが重要です。短期的な成績に一喜一憂せず、プランとコストを見直していきましょう。
まとめ:信用取引のコストを把握して有利に立ち回ろう
信用取引は高いリターンを狙える一方で、手数料や課税、金利といったコストが発生します。SBI証券でも、アクティブプランへの切り替えや他社との比較検討によって取引コストを抑えることは十分可能です。
まずは自身の取引スタイルを見直し、「利益をいかに残すか」を意識して戦略を立てましょう。

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