株の終値と始値が違うのはなぜ?その仕組みと理由を初心者向けに解説

株式

株式投資を始めると、前日の終値(おわりね)と翌日の始値(はじめね)が一致しないことに気づく方は多いです。この価格差はどのようにして生まれ、何が影響しているのでしょうか?この記事ではその仕組みと背景を初心者にもわかりやすく解説します。

終値と始値の定義とは?

終値とは、証券取引所の営業日の最後に成立した取引価格です。通常は15時の取引終了時点で決まります。

始値は、翌営業日の取引開始時(通常は9時)に最初に成立した価格のことです。この2つの価格は日付が異なり、間に「時間の空白」があるため、同じであるとは限りません。

なぜ価格が変わるのか?

最も大きな理由は、市場が閉まっている間にもさまざまな要因で投資家の心理や需要と供給が変動するからです。

  • 夜間に発表される企業の決算やニュース
  • 為替レートや海外の株式市場の影響
  • 政治・経済情勢の急変
  • 投資家の思惑や期待の変化

たとえば、ある企業が夜に「業績上方修正」を発表した場合、翌朝にはその株を買いたい人が増え、始値が前日終値よりも高くなることがよくあります。

寄り付き前の「板寄せ」で決まる始値

始値は、証券取引所が朝9時に寄り付き(取引開始)時点で「もっとも多くの売買が成立する価格」で決定します。これは「板寄せ方式」と呼ばれます。

具体的には、寄り付き前(8:00~9:00)に出された「成行注文」や「指値注文」の数量を見ながら、最も多くマッチする価格が選ばれます。

実例:終値と始値が大きくズレたケース

2020年のある銘柄で、前日終値が1,000円だったのに、翌日の始値が1,200円になった例があります。これはその企業が前夜に「大手企業と提携する」IR(投資家向け情報)を発表したため、翌朝には買い注文が殺到した結果です。

このように、情報が更新されたり投資家の行動が変わったりすると、始値は終値よりも大きく乖離することがあります。

ギャップアップ・ギャップダウンとは?

終値と始値の価格差は「ギャップ」と呼ばれ、始値が終値より高い場合は「ギャップアップ」、低い場合は「ギャップダウン」と言います。

ギャップが大きいと、短期トレーダーはその流れを利用して利益を狙うこともあります。

まとめ:終値と始値の違いは「市場外」の動きが鍵

前日の終値と翌日の始値が異なるのは、取引時間外にも投資家心理や情報が変化し、需給が変わるためです。

  • 夜間のニュースや企業の発表が大きく影響
  • 始値は「板寄せ方式」で需給の中心価格が選ばれる
  • 終値と始値の差はギャップとして意識される

株価の変動を理解するためには、終値だけでなく始値やその背景となる情報にも注目することが大切です。

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