NVIDIAが学習用チップで圧倒的シェアを握る中、推論(Inference)用チップではどこが“次の覇者”となるのか──未上場のEtchedやGroqを含む注目企業と、投資家・起業家として今から意識すべきポイントを深掘りします。
推論チップ市場の現状とNVIDIAとの差
NVIDIAは学習用GPUで70〜95%の市場シェアを持つ一方、推論用途では専用ASICや他社チップが台頭してきています。
推論は、学習ほど重い処理要件ではなく、低遅延・省電力かつコスト重視で、用途特化型の設計が求められます[参照]
注目ベンチャー①:Groq(グロック)
Groqは元Google TPU設計者らによるスタートアップで、LPU(Language Processing Unit)という推論専用ASICを展開しています。
2024年8月に6.4億ドル調達、現在60億ドル評価へ[参照]。超高速・低遅延の推論を実現し、既にBell Canadaやサウジなど大型顧客獲得中です[参照]
注目ベンチャー②:Etched(エッチド)
EtchedはTransformer専用ASIC「Sohu」を開発。2022年創業、2023年に1.2億ドルのシリーズA調達済[参照]。
Transformerモデル特化型で、HFTや広告リコメンデーション、高速検索用途に強いポテンシャルがあります。実例として、HFTで数ミリ秒短縮が収益差に直結する場面もあります[参照]
その他の有力企業と国産勢
Cerebras、SambaNova、d‑Matrixなども推論市場へ注力し、高スループット・省電力で差別化を図っています[参照]
中国では、MetaXやIluvatarがGPGPUや推論向けチップを開発中。MetaXは2025年IPO計画も報じられています[参照]
未上場投資で“旨味”を得るための実践指針
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投資タイミングの見極め:上場前にエンジェル〜シリーズAで参加できれば、評価倍率の恩恵を受けやすい
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M&A可能性を観る:GroqはSamsung FoundryやBlackRock出資、EtchedはHFT系顧客など大手買収後の統合シナリオが期待されます
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クラウド・インフラ契約:推論はSaaS/Inference-as-a-Service形式で採用されやすく、クラウド導入実績に注目
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ソフト/API互換性:NVIDIAのエコシステム(CUDA等)に対し、Triton互換や独自API構築が進む企業が有利になります
具体例でイメージしやすく解説
例えば、GroqはMetaやBell Canadaとの提携でLPUをクラウド展開。EtchedはHFTファームとのPoCで遅延改善実績を蓄積中です。
これらはNVIDIA代替としての実運用に繋がるポイントで、売上や案件契約に直結します。
まとめ:今から備える“次世代推論チップ”への接近法
NVIDIAの学習用チップ独占に対し、推論領域ではGroqやEtched、Cerebrasなどが多様なアプローチで挑戦しています。
未上場への早期投資、M&A戦略、クラウド導入実績、エコシステム対応などを意識し、ポートフォリオに組み込むことで“根こそぎの旨味”を狙えます。
まずは、各社の資金調達、パートナー契約、技術発表(API・互換性)にアンテナを張り、次フェーズの波に乗りましょう。

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