株式投資を始めたばかりの方にとって、注文を出してもなかなか約定しないという体験は不安や疑問につながるものです。特に「100円以下の低位株で指値注文をしているのに売買が成立しない」といったケースには、いくつかの原因があります。この記事では、約定の仕組みや対処法を解説します。
約定とは?取引が成立するタイミングを理解しよう
株式の注文には、実際に「売りたい人」と「買いたい人」の価格が一致したときにのみ取引が成立します。これを「約定(やくじょう)」と呼びます。たとえば、あなたが「100円で買いたい」と指値注文を出しても、売り注文が100円で出ていなければ約定しません。
つまり、注文を出すだけでは売買は完了せず、市場で条件が一致することが不可欠なのです。
指値注文と成行注文の違いを把握する
初心者がつまずきやすいのが「指値注文」と「成行注文」の使い分けです。
- 指値注文:指定した価格でのみ売買する。
- 成行注文:価格を指定せず、すぐに成立する。
例えば、現在の株価が105円の銘柄に対して「100円で買いたい」と指値注文すると、105円で売ろうとする人がいない限り約定しません。一方で、成行注文ならその時点での最安値の売り注文に即時で応じて成立します。
100円以下の株が約定しにくい理由とは?
いわゆる「低位株」は株価が安い反面、出来高(売買の量)が少ない傾向にあります。そのため、希望の価格で注文しても、売買の相手がなかなか見つからず、約定までに時間がかかることがよくあります。
また、板(売買注文のリスト)が薄いと、少しの注文でも価格が大きく変動しやすく、思った通りの価格で取引が成立しづらいという特徴があります。
デイトレードをしたいなら意識すべき点
1日に何度も売買を繰り返す「デイトレード」をしたいなら、次のポイントを意識しましょう。
- 出来高の多い銘柄を選ぶ
- 指値よりも成行注文や逆指値注文も活用する
- 気配値と板情報を常に確認する
たとえば、東証プライム上場の大型株や、話題性のある銘柄は売買が活発で約定しやすいため、デイトレードに向いています。
初心者が安心して取引するための工夫
指値で約定しないことに不安を感じる場合、以下のような工夫を取り入れるとよいでしょう。
- 板を見ながら「約定しそうな価格」で指値注文を出す
- 取引開始直後(9:00〜9:30)は避けて、落ち着いた時間帯に注文
- 注文の有効期間を「当日」ではなく「期間指定」にする
また、初心者向けにシミュレーション機能を提供している証券会社もあるので、仮想取引で感覚をつかむのもおすすめです。
まとめ:焦らず、板情報を見て柔軟に対応しよう
株の約定は「相手ありき」の売買です。特に低位株の指値注文は成立しにくい場合があるため、銘柄選びや注文方法の見直しが重要です。売買が成立しやすい環境を選ぶことで、初心者でもよりスムーズに取引ができるようになります。
今後の投資スタイルに合わせて、成行や逆指値、板情報の読み方なども少しずつ学んでいくと、より効率的な売買ができるようになるでしょう。

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