近年、資産形成においてNISA(少額投資非課税制度)を活用する個人投資家が増えています。そんな中、「S&P500より日経平均の方が今後伸びる」という意見が一部の著名人から語られることもありますが、本当にそうなのでしょうか?本記事では、NISAの積立先として米国株(S&P500)と日経平均株価を比較しながら、合理的に判断するための視点を提供します。
歴史が示すパフォーマンスの差
S&P500はアメリカの代表的な500社から構成される株価指数で、過去数十年にわたり年平均7〜10%の成長を見せています。一方、日経平均株価は1989年に史上最高値を記録して以降、長らくその水準に戻れていませんでした。ようやく2024年にバブル期を超える勢いを見せたものの、長期的な右肩上がりの安定性には依然として課題があります。
たとえば、2000年〜2023年のリターンを比較すると、S&P500は約3.5倍以上の成長。一方、日経平均は約1.3倍程度です。長期的な複利の力を活用するなら、パフォーマンス実績は無視できません。
構成銘柄の成長力・業績の違い
S&P500に含まれる企業にはApple、Microsoft、Amazon、NVIDIAなど、世界をリードするテック・ヘルスケア企業が多く含まれています。これらの企業はグローバル市場で収益を上げるため、成長性が非常に高いです。
一方、日経平均は為替や内需に依存する企業が多く、構成銘柄の入れ替えも少ないため、急速な変化や成長に追いつけないという側面もあります。成長ドライバーがグローバルか国内かという点は、今後のパフォーマンスに大きな差を生む可能性があります。
円安と為替ヘッジの観点
最近の円安傾向により、「日本株の方が安全では?」と感じる方もいます。しかし、S&P500に投資することはドル資産を持つことと同義であり、通貨の分散効果を持ち合わせます。これは将来のインフレリスクや日本経済の停滞に対するヘッジになります。
また、S&P500投資は為替レートによるリターン変動の影響はあるものの、円建てでも過去実績は好調。特に長期で積立するNISAにおいては、短期的な為替変動を気にする必要は少ないといえます。
積立投資で大切なのは「成長性×分散性」
積立投資では、短期的な上下よりも「長期的な経済成長を享受できる市場」に投資することがカギです。その観点でいえば、多国籍企業が集まるS&P500は、経済がアメリカ一国に留まらない構成となっており、非常に分散性が高いです。
対して日経平均は、225社という限定された銘柄構成で、景気敏感株も多く、テーマやトレンドに左右されやすい傾向があります。
著名人の意見は参考に、だが鵜呑みは禁物
ホリエモン氏のような著名人がメディアで語る意見は、情報として参考にはなります。しかし、発言者の投資スタイル、時間軸、背景が異なる以上、万人にとっての正解とは限りません。
ご自身のリスク許容度や投資目的を明確にしたうえで、冷静にデータと事実を見て判断することが大切です。
まとめ:NISAでは長期で勝ちやすい「市場」を選ぼう
日経平均とS&P500、どちらに積み立てるべきか。結論として、過去の実績・構成銘柄の成長力・通貨分散効果などを踏まえると、S&P500に軍配が上がるといえるでしょう。
ただし、どちらが「必ず勝てる」と言い切れるものではありません。大切なのは、ご自身が納得できる根拠と数字に基づいた投資判断を下すことです。
ホリエモン氏の見解も一意見として参考にしつつ、自分自身の投資の軸を持つことが、成功する長期投資の第一歩となります。

こんにちは!利益の管理人です。このブログは投資する人を増やしたいという思いから開設し運営しています。株式投資をメインに分散投資をしています。
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