オルカン投資の損益計算の仕組みとは?価格変動と複利効果をわかりやすく解説

資産運用、投資信託、NISA

オルカン(eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー))などの投資信託において、価格変動がどのように損益に反映されるか理解しておくことは、資産運用を継続する上で非常に重要です。とくに「複数回の価格上昇時にどのように利益が計算されるのか」は、多くの初心者がつまずきやすいポイントです。本記事では、その仕組みをわかりやすく説明します。

価格変動は「現在の基準価格」に対して反映される

投資信託の価格(基準価額)は、その時点での価格に対して変動が反映されます。つまり、10%の上昇が2回あった場合、それぞれが直近の価格を基準にして計算されます。

たとえば、元本が1,000円で10%上昇した場合は1,100円になり、そこからさらに10%上昇すると1,210円(=1,100×1.10)になります。したがって、答えは「(2)現在の価格に対して反映される」が正解です。

累積リターンは「複利」の効果で増える

この仕組みは、いわゆる「複利効果」として知られています。一定の利回りで何度も上昇が続くと、最初の元本に対する利益は加速度的に増えていきます

例えば、10%の上昇を年2回繰り返すと、単純計算では20%の利益(1,000→1,200)と思われがちですが、実際は1,210円になるため、「+21%」のリターンになります。これは複利の効果によるものです。

実際の損益の見方:証券口座でどう確認するか

多くのネット証券では、投資信託ごとに「取得単価」「現在価額」「損益額」「損益率」などが表示されます。損益率は「(現在価格−取得単価)÷取得単価 ×100」で計算されます。

例として、楽天証券やSBI証券の画面では、以下のように表示されます。

  • 取得単価:1,000円
  • 基準価額:1,210円
  • 評価損益:+210円
  • 損益率:+21%

このようにして、増減は常に最新の価額ベースで再計算されていくため、数字が複利的に増えていくわけです。

一括投資と積立投資で見え方が異なる点に注意

一括投資では取得単価が一定ですが、積立投資では毎月の取得単価が異なります。そのため、「平均取得単価」に対して現在価格がどう変動しているかで評価損益が算出されます。

例:
・1回目:1,000円で購入
・2回目:900円で購入
⇒平均取得単価=950円。現在価額が1,100円であれば、+150円の評価益になります。

まとめ:価格変動は都度の価格に反映され、損益は複利で増える

オルカンなどの投資信託においては、価格変動は常に現在の価格に対して掛け算されるため、累積リターンは複利的に増加します。したがって、質問の選択肢で言えば「(2)現在の価格に対して反映される」が正解です。

複利の力を味方にするためには、長期保有・継続投資・リスク分散が鍵になります。正しく仕組みを理解し、堅実な資産形成を目指しましょう。

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