インフレと金利、通貨価値の関係をわかりやすく解説:米国が保護主義に傾いた場合の経済影響とは?

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近年、アメリカをはじめとする先進国で保護貿易的な政策が増えています。そうした中で「保護貿易→インフレ→金利→通貨価値」という流れがどうなるのか、非常に気になるところです。この記事では、経済初心者でも理解しやすいように、インフレ・金利・通貨の関係について丁寧に解説していきます。

保護貿易が進むとインフレになるのはなぜ?

保護貿易とは、外国からの輸入品に高い関税をかけたり、輸入制限を設ける政策のことです。こうした政策が進むと、国内で売られる輸入品が高くなり、消費者が支払う価格も上昇します。

また、国内企業が競争から守られてしまうことで、コスト高でも価格転嫁しやすくなり、結果的に物価全体が上がりやすくなります。これが「保護貿易がインフレを引き起こす」と言われる理由です。

インフレが進行すると金利は下がる?上がる?

常識的な金融政策の枠組みでは、インフレが進行すると金利は上がる傾向があります。なぜなら、中央銀行(米国ならFRB)は物価上昇を抑えるために、政策金利を引き上げて市場の過熱を冷ます必要があるからです。

金利を上げることで、借入コストが増え、消費や投資が抑制され、結果的に物価上昇圧力が抑えられるというのが基本的な金融政策のロジックです。

インフレが進むとその国の通貨はどうなる?

インフレが通貨価値に与える影響はやや複雑です。理屈としては、高インフレ=通貨の購買力が下がる=通貨安というのが基本です。

しかし、同時に金利も上昇していれば、高金利通貨として買われやすくなるため、通貨高要因にもなります。つまり、インフレ単独では通貨安、金利が伴えば通貨高要因にもなり得る、という両面があります。

実例:2022年〜2023年の米国の状況から学ぶ

2022年、米国はコロナ後の急激なインフレに直面しました。これに対しFRBは政策金利を0.25%→5%超まで引き上げました。結果として、金利の高い米ドルは「利回り狙い」で世界中から買われ、ドル高が進行しました。

これはまさに、「インフレ→金利上昇→通貨高」という流れが現実に起こった例です。ただし、金利上昇が行き過ぎると景気後退のリスクもあり、次第にドル安要因に転じることもあります。

インフレ・金利・通貨の関係まとめ表

経済現象 起こりやすい連動 通貨への影響
インフレ進行 中央銀行が金利を引き上げる 金利が上がれば通貨高
インフレ+景気低迷 利上げが難しくなる 通貨安になりやすい
金利低下 インフレが収まる、もしくは景気悪化 通貨安要因になる

まとめ:保護貿易→インフレ→金利上昇→通貨動向は複雑に絡む

保護貿易によってインフレが進行すれば、中央銀行は通常金利を引き上げます。結果として、高金利通貨となるその国の通貨(たとえば米ドル)は買われやすくなり、通貨高になる可能性も出てきます。

ただし、インフレが進みすぎて景気が悪化した場合には、利上げもできず、結果的に通貨安に転じる可能性もあるため、状況を総合的に見る必要があります。

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