積立NISAや長期投資を始める際に便利なシミュレーションですが、利回りの設定に悩む方は少なくありません。「3%〜10%」といった幅広い予想にどう向き合えばよいのでしょうか。本記事では、利回り設定の考え方や参考になる数値、実際の商品であるeMAXIS Slim全世界株式を例にした目安をご紹介します。
シミュレーションで使う利回りは何を基準にすべき?
まず大前提として、将来の利回りを正確に予測することは不可能です。そこで、シミュレーションでは「過去の実績」や「市場の期待利回り」をベースにした保守的〜中立的な見積もりを採用するのが一般的です。
たとえば、過去20〜30年の世界株式市場の平均年率リターンは約6〜7%前後とされており、これを一つの目安にして「年率5%」や「年率4%」でシミュレーションする投資家が多いです。
eMAXIS Slim全世界株式の利回り目安
eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)は、MSCI ACWI(全世界株価指数)に連動するファンドであり、具体的な利回りは記載されていませんが、eMAXIS公式サイトやモーニングスターの情報をもとに、過去の年間平均リターン(年率)は約5〜7%程度と分析されています。
しかし、この数字も直近数年の好調相場が反映されているため、将来にわたって保証されているわけではありません。よって、シミュレーションでは年率3〜5%を現実的なレンジとするのが安心です。
過去のデータを活用する方法
具体的な数値を得たい場合には、以下のようなサービスでファンドの長期パフォーマンスを見ることができます。
これらを参考にすることで、過去1年、3年、5年、10年といったリターンの実績を元に、自分のリスク許容度に応じた利回り設定が可能です。
他の人はどんな利回りを使っている?
SNSや投資系ブログでよく見られるシミュレーション利回り設定例。
- 保守的な人:年率3%(インフレを加味して実質ベース)
- 中立的な人:年率5%(全世界平均成長に期待)
- 楽観的な人:年率7%以上(米国中心の成長を想定)
このように、利回り設定は「自分の将来計画や心理的余裕」によって調整するのがベストです。
シミュレーションの活用ポイントと注意点
利回りを設定した後、積立期間や毎月の積立金額もシミュレーションでは大きな要素です。期待利回りを複数パターンで試しておくと、不確実な未来に備えた戦略を立てやすくなります。
また、あまりに高い利回り(8〜10%)を前提にすると、現実とのギャップに落胆するリスクがあるため注意が必要です。
まとめ:利回りは「控えめに」「柔軟に」設定しよう
投資信託シミュレーションで利回りを設定する際は、「年率3〜5%」程度を目安にしつつ、複数パターンで試算するのが現実的です。eMAXIS Slim全世界株式のような全世界型ファンドであれば、過去実績や分散性の高さから、中長期的に安定した成長が期待できます。
将来のリターンはあくまで予測であることを理解し、柔軟かつ継続的に見直す姿勢が、安心できる資産形成への第一歩になります。

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