新NISAの口座開設先を変更したいと考える方は多く、特にネット証券の利便性や低コストに惹かれて、地方銀行などから楽天証券などへ移管を希望するケースが増えています。この記事では、現在利用中のNISA口座を楽天証券へ変更し、保有資産も移すことができるのか、そしてそのための手順を解説します。
新NISAの口座は1人1口座が原則
新NISA制度では、金融機関を問わず「1人1口座」が原則です。同じ年内に複数の金融機関でNISA口座を持つことはできません。そのため、楽天証券にNISA口座を移すには、現在のNISA口座を廃止したうえで、新たに楽天証券で開設手続きを行う必要があります。
ただし、年内に別の金融機関へ変更する場合、同一年中に新たなNISA取引をしていないことが条件になります。すでに地方銀行で投資を始めている場合、翌年からの変更手続きが基本となります。
口座変更にともなう注意点と制限事項
NISA口座を変更する際にもっとも注意が必要なのは、「保有しているNISA枠の資産をそのまま楽天証券に移管することはできない」という点です。
NISAで購入した金融商品は、その購入先(金融機関)に紐づいて管理されるため、金融機関を変更しても既存資産は移動できません。現実的には、既存のNISA資産はそのまま保有しつつ、新しいNISA口座で新たに投資を開始する形になります。
楽天証券にNISA口座を切り替える手順
以下に、楽天証券へNISA口座を移行するための基本手順を紹介します。
- 1. 現在のNISA口座を廃止
現在の地方銀行などの金融機関に対して「非課税口座廃止届出書」を提出し、NISA口座の廃止を依頼します。 - 2. 廃止通知書を受領
通常1〜2週間ほどで、税務署の処理が完了し「非課税口座廃止通知書」が郵送されます。 - 3. 楽天証券に申し込む
楽天証券にNISA口座開設を申請し、「非課税口座廃止通知書」を提出します。楽天証券側で開設手続きが進みます。
これらの手順は楽天証券の公式サイトでも詳しく案内されています。
投資済み資産はどうなる?二重管理に注意
先述の通り、既存のNISA資産(地方銀行口座で購入した分)は楽天証券に直接移せません。そのため、変更後は以下のような管理体制になります。
- 旧NISA口座(地方銀行):過去の資産は満期まで保有、または特定口座等へ払い出し
- 新NISA口座(楽天証券):新たな投資枠で運用開始
この「資産の二重管理」を避けたい場合は、旧NISA口座の資産を一度売却し、課税口座で楽天証券へ移し直すという方法もありますが、非課税の恩恵が失われるため慎重な判断が必要です。
変更するならいつがおすすめ?タイミングの考え方
年の途中でNISA口座を移す場合は、「その年にNISA取引をしていない」ことが絶対条件です。すでに地方銀行で投資を始めているなら、翌年1月以降に変更するのが一般的です。
たとえば2025年中に地方銀行でNISAを使っていないなら、同年中の移管が可能です。一方、すでに投資している場合は、2026年以降の切り替えとなります。
まとめ:楽天証券へNISA変更は可能だが、資産の移管には制限あり
楽天証券への新NISA口座への変更は制度上可能ですが、「すでに投資済みのNISA資産は移せない」という制限があります。これを理解したうえで、旧資産はそのまま保有し、新NISA枠で楽天証券に切り替えるのが基本的な対応です。
また、年の途中で変更するには「NISA口座での取引がないこと」が必要なので、手続き時期にも注意してください。制度を正しく理解し、自分に合った金融機関で資産形成を進めましょう。

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