近年、積立NISAを活用して米国株に投資する人が増えていますが、その一方で「金(ゴールド)」への投資もリスク分散の手段として注目されています。では、積立NISAでのゴールド投資には意味があるのでしょうか?その目的や仕組み、注意点について解説します。
なぜゴールド(金)は投資対象として注目されるのか
ゴールドは、インフレや金融不安など不確実性の高い状況で「安全資産」として買われやすい特徴があります。株式や債券と異なり、発行体リスクがないため、分散投資の一環として保有する意義があります。
例えば2020年のコロナショックや2022年のロシア・ウクライナ情勢では、株価が下がる一方でゴールドは価格を維持・上昇し、ポートフォリオ全体のバランスを保つのに役立ちました。
積立NISAでのゴールド投資の注意点
積立NISAで買える「金関連ファンド」は、ETFやコモディティファンドという形で提供されています。これらのファンドは金価格に連動することを目指していますが、値動きが小さく、短期での大きな評価変動は起きにくいという点も特徴です。
また、「為替ヘッジ無し」の商品を選んだ場合、ドル円レートの影響も受けるため、円高局面では金価格が上がっても評価損になるケースもあります。
「評価がつかない」のはなぜ?ゴールドの価格変動の特性
金は「実物資産」であり、株式のように業績や配当で価値が増えるものではありません。特に短期的には値動きが小さく、数ヶ月〜数年単位で評価益が現れることが多いです。
また、ファンドによっては評価額の反映に時間がかかる場合や、基準価額が1日1回のみ更新されるため、「買ったばかりなのに評価が変わらない」と感じやすいのです。
為替ヘッジなしを選ぶ意味とリスク
「為替ヘッジ無し」は、米ドル建ての金価格に対して、ドル円の変動も反映されます。円安になれば円建て価格も上昇しやすいというメリットがある反面、円高になると逆風になります。
例えば、金価格が同じでも1ドル=150円から130円に円高が進むと、日本円換算の評価額は下がります。そのため、為替にも左右される点は投資前に理解しておくべきです。
積立NISAでの活用法:分散のための少額投資が鍵
積立NISAは非課税制度を活かして長期的に資産形成を図る制度です。メインは株式や株式投信が中心となりますが、リスク分散のために5〜10%程度をゴールドに振り向けるというのは合理的な選択肢です。
ただし、金は成長資産ではないため、メイン資産としての運用には向きません。あくまで補完的な位置付けで取り入れるのが基本です。
まとめ:目的を理解すればゴールド投資も意味がある
積立NISAでゴールドに投資することには、リスク分散や市場下落時の安定性確保といった明確な意味があります。ただし、「値上がり益」を狙うというよりは、ポートフォリオの安定性を高めるための存在として理解すべきです。
評価額がすぐ動かなくても焦らず、長期でじっくりと構える姿勢が求められます。全体の資産バランスを見ながら、必要に応じて金投資の比率を調整していくことが大切です。

こんにちは!利益の管理人です。このブログは投資する人を増やしたいという思いから開設し運営しています。株式投資をメインに分散投資をしています。
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