2024年からスタートした新NISA制度により、多くの投資家が旧NISA口座の取り扱いに悩んでいます。特に、2027年末で非課税期間が終了する旧つみたてNISAをどう活用すべきかは、今後の資産運用に大きな影響を与えるテーマです。本記事では、旧NISAを売却して新NISAで運用し直すべきか、それともギリギリまで保有するべきかを検討するポイントを解説します。
旧つみたてNISAの非課税期限とその影響
旧つみたてNISAの最大の特徴は、年間40万円まで投資できる非課税制度で、非課税期間は最長20年です。しかし、制度改正により、最も遅い積立である2023年分の非課税期間が終了するのは2027年12月末と定められました。
つまり、それ以降に旧NISA資産を売却した場合、発生する利益には課税(約20.315%)が発生するリスクがあります。この「2027年問題」を意識することで、今後の戦略を見直す必要があります。
非課税のまま保有し続けるメリットとデメリット
非課税期間内であれば、値上がり益も分配金も課税されない点は非常に大きなメリットです。特に、今後も値上がりが期待できる銘柄を保有している場合は、むやみに売却せず持ち続ける選択肢も有効です。
ただし、非課税期間終了時点で含み益がある場合、それを売却すると課税対象になるため、利益を確定させたい場合は「売却のタイミング」が重要になります。
新NISAへ資金を移すメリット
新NISAでは、成長投資枠とつみたて投資枠が併用でき、生涯1,800万円の非課税枠があります。売却益を再投資しても、その範囲内であれば新たな非課税投資が可能です。
旧NISAで運用中の銘柄を一度売却して、その資金を新NISAで非課税運用に「再セットアップ」するのもひとつの方法です。タイミング次第では、トータルの非課税メリットが大きくなります。
売却する場合のタイミングと注意点
旧NISAを売却する際は、非課税期間終了の直前(2027年末)に近づくにつれて、慎重な判断が必要です。たとえば、2025年や2026年に好条件で利確できるタイミングがあれば、その時点で売却し、新NISAで再投資するという選択も考えられます。
一方、現在の市場が割安で、今後の成長余地があると考えるなら、あえて今売却して新NISAへ早めに資金を移し、非課税枠を活用し始めるのも合理的です。
実例:Aさんの場合
Aさんは、旧NISAで合計60万円分の投資信託を保有しており、現在10万円の含み益が出ていました。2025年に一部(30万円)を売却し、新NISAのつみたて枠に移して運用を継続。残りの資産は2027年まで保有し、非課税期間終了前に全額売却しました。この戦略により、非課税メリットを最大化しつつ、新NISAでの運用にもスムーズに移行できました。
まとめ:自分の投資目的と市場状況を照らし合わせて判断を
旧つみたてNISAの取り扱いは、非課税期間の終了が見えてきた今、重要な検討事項です。今すぐ売却して新NISAに資金を移すか、それとも非課税の恩恵をギリギリまで活かすかは、投資の目的、銘柄の将来性、市場の状況によって異なります。
焦らずに「非課税を最大化する」という視点で、タイミングと目的に合った判断をしていきましょう。

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