上場企業がTOB(株式公開買付け)を経て非上場化する場合、投資家の保有株式はどうなるのか、不安に感じる方も多いはずです。特にWACUL(4173)のように、2024年7月に上場廃止となった銘柄では、「株が消えた」「返金はあるのか?」といった声が多く上がっています。本記事では、TOBに伴う上場廃止後の株式の扱いや、払い戻しの手続きについてわかりやすく解説します。
TOB(株式公開買付け)とは何か?
TOB(Take Over Bid)とは、企業が他社の株式を一定価格で市場外で買い取ることで、経営権を取得する手法です。買付者が発表するTOB価格は市場価格よりも高めに設定されるのが一般的で、これに応じた株主にはその価格で売却のチャンスがあります。
TOB期間中に応募すれば、指定された価格で保有株を売却し、資金化できます。TOBが成立し、買付者が発行済株式の全てまたは大多数を取得すると、企業は上場廃止へと進みます。
WACUL(4173)の上場廃止とその背景
WACULは、2024年7月2日をもって東証グロース市場から上場廃止となりました。これはTOBの成立と、それに伴う全株式の取得を目的とした非上場化によるものです。TOB価格は1株あたりXXX円(※実際の価格は証券会社の案内をご確認ください)で設定され、TOB期間中に応募すればその価格で売却できました。
しかし、TOBに応募せず保有し続けていた場合はどうなるのでしょうか?この場合、一般には「スクイーズアウト(株式併合等による強制的な買い取り)」が実施され、残存株主に対して買収価格で代金が支払われます。
TOB未応募株主への対応:払い戻しはあるのか
TOBに応募しなかった投資家であっても、上場廃止後に株式併合等の手法により強制的に株式が現金化されるケースが多く、代金は証券口座に自動で振り込まれます。
ただし、手続きには数週間〜1ヶ月程度かかる場合もあり、一時的に株が”消えたように見える”状況となることもあります。焦らずに、証券会社からの案内を確認し、支払日や金額をチェックしましょう。
確認すべき情報と問い合わせ先
以下の方法で自分の株式の今後の対応状況を確認できます。
- 証券会社から届くメールや通知(TOB応募案内・払い戻し時期)
- WACULまたはTOB実施企業のIR情報
- 証券口座の取引履歴(払い戻し金が反映されるか)
- 証券会社のカスタマーサポート
TOBを実施した企業からのアナウンスが不十分な場合は、直接証券会社へ問い合わせるのが確実です。株券が保管されている機関が対応します。
WACUL株の例:今後の対応と注意点
2024年7月に上場廃止となったWACULのケースでは、TOBに応募していない投資家も、スクイーズアウトによってTOB価格相当額の払い戻しが行われると見られます。
現時点で払い戻しが口座に反映されていない場合でも、時間差で入金される可能性があるため、慌てて損失と決めつけず、冷静に情報収集を続けてください。
なお、企業IRページに最新情報が掲載されていない場合でも、証券会社は対応の詳細を把握していることが多いため、まずは証券会社に相談を。
まとめ:TOB後の未応募株も払い戻しの可能性大
TOBにより上場廃止となったWACUL株のようなケースでも、株式は最終的に現金化されることが通常であり、保有していた株が消滅するわけではありません。
TOB応募をしていない場合も、スクイーズアウトの実施により、後日払い戻しが行われるのが一般的です。証券会社への確認を怠らず、通知や振込状況を注視しておくことが大切です。

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