高配当株は安定したインカムゲインを期待できる一方で、投資対象によっては株価の変動リスクが高く、大きな損失につながる可能性もあります。とくに景気敏感株に偏ったポートフォリオでは、その影響を強く受けやすくなります。この記事では、高配当株で痛い目を見ないための注意点と、投資を継続すべきか判断する視点を解説します。
景気敏感株とは?配当利回りだけに注目するリスク
景気敏感株とは、景気の変動に応じて業績や株価が大きく変動する企業の株式を指します。代表的なのは、自動車、商社、鉄鋼、化学、輸送といった業種です。例えば「トヨタ自動車」や「丸紅」「日本化学産業」「東日本旅客鉄道」などは典型的な景気敏感株にあたります。
これらの銘柄は好景気時には大きく上昇する一方、不景気や海外の経済変調があると急落することもあります。高配当利回りに惹かれて投資しても、キャピタルロスのリスクを抱える点に注意が必要です。
高配当株でも下がる銘柄には共通点がある
高配当株といっても、配当が維持される保証はありません。業績悪化や経営方針の変更で減配・無配となれば、株価下落の引き金になります。たとえば「FPパートナー」のような金融系新興銘柄では、配当利回りが高くても株価のボラティリティが激しく、購入後に下落が続くケースもあります。
また、商社株のように一時的に業績が好調で高配当を実現している場合、資源価格や為替の変動により業績が落ち込むと、配当の安定性も揺らぎます。
「やめたほうがいい」か判断するための3つの視点
保有銘柄の見直しを検討する際は、次の視点から判断しましょう。
- 配当の継続性:過去の配当実績、今後の業績見通しを確認
- 分散の程度:業種や銘柄に偏りがないか
- 長期で持てる理由:景気変動を耐えられる自信があるか
たとえば、上記のポートフォリオでは75%が景気敏感株に偏っており、防御力に欠けています。電力、通信、医薬品、生活必需品などの景気に左右されにくい銘柄を加えるのも選択肢です。
実際の投資家体験談:高配当株での失敗と教訓
ある投資家は、同様に商社や自動車関連の高配当株に500万円ほど投資していましたが、ウクライナ情勢や為替不安の影響で株価が下落。配当金は出るものの、評価損益が-20%を超え、途中で一部損切りを決断したそうです。
「配当だけでは精神的に耐えられなかった」という声もあり、配当狙いであっても株価の変動に耐える姿勢や戦略が必要だと分かります。
投資戦略の見直し:利益確定?ホールド?損切り?
高配当株は長期保有に向いている資産ですが、値動きが大きすぎる場合は再評価も必要です。とくに「FPパートナー」のように継続的な下落が続く銘柄は、一度損切りして別の安定株へ乗り換えるのも選択肢です。
一方、「日本電信電話(NTT)」や「ソフトバンク」などは安定した通信系で、長期保有しながら配当を得る戦略も可能です。ポートフォリオの入れ替えや割合調整を行うだけで、リスクを下げながらインカムも維持できる可能性があります。
まとめ:高配当株の魅力と注意点を再確認しよう
高配当株は魅力的な投資対象ですが、景気敏感株に偏るとリスクが高くなります。利回りだけでなく、業績・分散・市場の動向を総合的に判断することが大切です。
一時的な含み損に焦らず、冷静に戦略を見直すことで、安定した長期投資に近づけるはずです。ご自身の投資目的やリスク許容度に合わせて、柔軟にポートフォリオを調整していきましょう。

こんにちは!利益の管理人です。このブログは投資する人を増やしたいという思いから開設し運営しています。株式投資をメインに分散投資をしています。
コメント