株式投資に興味を持つ人が増える中、「株は2倍になることはあっても無価値にはならない」という声を聞くことがあります。しかし、この認識は本当に正しいのでしょうか?この記事では、株式の価値がゼロになるリスクや、投資判断の注意点について解説します。
株が2倍になるケースはなぜ起きるのか?
企業の業績が急成長したり、将来性が注目されたりすることで株価が上昇することはあります。たとえば、AIや半導体などの成長分野に関連する企業の株は、短期間で株価が2倍以上になることも珍しくありません。
例として、NVIDIAや東京エレクトロンなどの成長銘柄は、業績好調や市場トレンドにより急騰を経験しており、「テンバガー(10倍株)」と呼ばれる銘柄も実在します。
持ち株が無価値になる可能性もゼロではない
一方で、企業が倒産や上場廃止に至るケースも現実に存在します。持ち株が「無価値」となるのは、企業が法的整理に入った場合や、債務超過が継続し上場廃止となった際などです。
たとえば、2020年に経営破綻したレナウン(証券コード:3606)は、老舗企業でありながら経営難により上場廃止、株式価値は事実上ゼロとなりました。このように、どんな企業でも「倒産のリスク」は一定程度存在します。
株式が無価値になる3つの代表的な要因
- 企業の倒産:負債が資産を上回り、法的整理となると株主の持ち分は消滅します。
- 粉飾決算や不祥事:ガバナンスが崩れ、上場廃止となるケースも。
- 過剰な借入や不適切な経営戦略:中小企業でありがちな経営破綻につながります。
このような事態は、たとえ大企業であっても無関係ではありません。
リスクを下げるための分散投資の重要性
株式投資では、1社に集中するほどリスクが高まります。そのため、複数の業種や企業に投資する「分散投資」が基本戦略となります。
たとえば、製薬、IT、小売、不動産など異なる分野に分けて投資することで、一部の企業が業績悪化しても全体への影響を最小限に抑えることが可能です。また、インデックスファンドなどを活用すれば、低コストで分散投資ができます。
成長だけを追いすぎない投資姿勢を
「2倍になる株」を狙うこと自体は悪くありませんが、リスク管理が伴っていなければ投資ではなく“投機”に近づきます。投資判断では、企業の財務状況、業界動向、経営者の方針などを冷静に分析することが求められます。
また、SNSや掲示板などの噂に惑わされず、信頼できる一次情報をもとに判断する習慣も大切です。投資は自己責任であることを忘れず、長期的な視点を持つことが安定した成果につながります。
まとめ:株式が無価値になるリスクは「ある」と理解し備える
「株は2倍になることがあってもゼロにはならない」という考えは楽観的すぎます。現実には、業績悪化や破綻により株式の価値がなくなるケースも存在します。
だからこそ、分散投資や情報収集、リスク管理が重要です。夢を追うだけでなく、現実的な視点で資産を守る投資戦略を立てましょう。

こんにちは!利益の管理人です。このブログは投資する人を増やしたいという思いから開設し運営しています。株式投資をメインに分散投資をしています。
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