最近「物価が上がるのに賃金が追いつかない」という声が多く、“消えたお金”はどこに行ったのか気になる方も多いでしょう。本記事では、円安→輸入物価上昇→インフレの連鎖から、実質賃金の現状とその背景をわかりやすく整理します。
円安がどうして物価に直結するのか
円が1ドル150円前後と長期的に弱い水準にあると、輸入品やエネルギー価格が直接上昇します。これは海外からの輸入に頼る日本にとって家計を直撃する“コスト・プッシュ型インフレ”です:contentReference[oaicite:1]{index=1}。
肥料・エネルギー・食品など必需品の値上がりで、家計支出が増え、家計の実質的な余力が目減りしている状態です。
名目賃金は上がっても実質はマイナスの現実
2025年4月には名目賃金が前年比+2.3%に達している一方で、同時期の物価上昇率(CPI)は約4%程度で、差し引きで▲1.8%の実質賃金減となっています:contentReference[oaicite:2]{index=2}。
さらに5月には実質賃金が▲2.9%と、2年ぶりの大幅下落になっており、物価上昇にまったく見合っているとは言えません:contentReference[oaicite:3]{index=3}。
「消えたお金」はどこに消えたのか?
賃上げ分が物価上昇に飲み込まれているため、家計にはプラスが残っていません。給与は増えてもそれ以上に支払いが増えており、結果的に実質所得には何も残っていない状態です。
つまり、“消えたお金”とは「賃金で増えたはずの分」がインフレにより相殺され、家計から出ていった金額のことといえます。
家計の実質購買力はどう回復する?
物価上昇に見合う賃上げの実現が最重要です。中央銀行(日銀)は既に金融緩和を修正し、利上げの方向へ転じていますが、これは企業の人件費への波及を経て実質賃金を回復させるためのステップとされています:contentReference[oaicite:4]{index=4}。
また、政府・企業側による構造改革や生産性向上も不可欠です。単なる賃上げ圧力ではなく、持続可能な経済成長の土台づくりが求められます。
家計が今できる具体アクション
- 固定費の見直し:エネルギー契約や通信費などを一度チェック
- インフレ対応の商品やサービスの検討:割高になりにくい地元商店利用や定額制サービスなど
- スキルアップや副収入の検討:長期的な収入向上につながる方法を模索
まとめ:賃上げと物価のバランスを取り戻すために
- 円安による輸入物価の影響が実質賃金低下の主因
- 名目賃金は増えているが、実質では▲2~3%のマイナスが続く
- “消えたお金”はインフレで相殺された賃上げ分
- 賃上げ+生産性向上+金融政策調整による回復が不可欠
政府・日銀・企業が協力して本質的な実質賃金の回復に取り組む中、家計側でも節約や収入多様化を進めることで、将来に向けた安定を取り戻す道が開けます。

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