需要の価格弾力性とは?初心者にもわかる計算方法と具体例で徹底解説

経済、景気

経済学の基礎として登場する「需要の価格弾力性」は、価格が変化したときに需要量がどれほど変化するかを測る重要な概念です。この記事では、その定義から実際の計算例までを、数学が苦手な方にもわかりやすく解説します。

需要の価格弾力性とは何か?

需要の価格弾力性とは、価格の変化に対する需要量の感度を示す指標です。経済学では以下の式で表されます。

価格弾力性 = (需要量の変化率 ÷ 価格の変化率)

変化率とは、「変化量 ÷ 平均値(基準値)」で計算するのが一般的です。これは「中点法」とも呼ばれ、より正確な弾力性の測定に用いられます。

具体的な問題例と計算方法

例題:価格が300円から270円に下がったとき、需要量が5個から6個に増加したとします。このときの価格弾力性を求めます。

ステップ①:価格の変化率
価格の変化は300円→270円ですので、変化量は-30円。平均価格は(300+270)/2=285円。よって変化率は
-30 ÷ 285 ≒ -0.1053

ステップ②:需要量の変化率
需要量は5→6なので、変化量は+1。平均需要量は(5+6)/2=5.5。よって変化率は
1 ÷ 5.5 ≒ 0.1818

ステップ③:弾力性の計算
0.1818 ÷ -0.1053 ≒ -1.727

符号を無視して考えると、弾力性は約1.73ですが、問題では2とされているのは四捨五入または簡略計算の結果と考えられます。

価格弾力性の値でわかること

  • 弾力性が1より大きい → 弾力的(価格の変化に敏感)
  • 弾力性が1より小さい → 非弾力的(価格が変わっても需要はあまり変わらない)
  • 弾力性が1 → 単位弾力的(価格と需要が比例)

上の例では約1.73なので、需要は価格に対して比較的敏感だということがわかります。

なぜ中点法を使うのか?

変化率を単純に「元の値で割る」のではなく、平均値で割る理由は、上下どちらからの変化でも同じ結果になるようにするためです。これにより計算の公平性が保たれます。

たとえば価格が300→270の変化と270→300の変化で同じ弾力性を得るには中点法が最適です。

練習問題で理解を深めよう

問題:ある商品の価格が100円から80円に下がったとき、需要量が10個から15個に増えました。弾力性はいくらでしょうか?

ヒント:価格の変化率=-20÷90、需要量の変化率=5÷12.5、弾力性=(5/12.5)÷(-20/90)=?

まとめ:価格弾力性は経済学の基礎

価格弾力性を理解すると、価格政策やマーケティング、需要予測にも役立つ知識となります。中点法の計算方法に慣れれば、経済学の問題もスムーズに解けるようになります。

初心者でも繰り返し計算練習をすれば、自然と身につく分野です。実生活やニュースでも「価格が上がったのに売れ行きが変わらない」「値下げで売上倍増」などの例で考えると理解が深まります。

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