三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)が2025年7月に発行した第40回無担保社債(実質破綻時免除特約および劣後特約付)は、利回りが2 %前後と魅力的ですが、特有のリスクもあります。本記事では、仕組みや注意点をわかりやすく整理します。
社債の基本スペックを把握しよう
この社債は期間10年、利率は1.95 %~2.55 %(税引前)、額面100万円単位で購入可能です:contentReference[oaicite:0]{index=0}。
格付はAA‑(JCR・R&I)と高評価ですが、無担保かつ特約付きであるため、一般の普通社債とは異なる扱いとなります:contentReference[oaicite:1]{index=1}。
「劣後特約」の意味とは?
この社債には劣後特約が付いており、万が一破綻した場合、他の債務より支払い順位が低くなります:contentReference[oaicite:2]{index=2}。
その分リスクが高いため、利回りも普通社債より0.5~1ポイントほど上乗せされています:contentReference[oaicite:3]{index=3}。
実質破綻時免除特約の注意点
発行会社が“実質破綻”と認定された場合、内閣総理大臣が預金保険法に基づく措置を認定すれば、元利金が支払われず、投資元本が全額失われる可能性があります:contentReference[oaicite:4]{index=4}。
“実質破綻”は法的破綻(倒産)とは異なりますが、銀行の公的救済の場合でも債務免除が発生する点が問題です:contentReference[oaicite:5]{index=5}。
リスク管理と資本区分の視点
これはバーゼルⅢ基準で自己資本Tier2に計上される社債であり、MUFGが資本強化目的で発行するものです:contentReference[oaicite:6]{index=6}。
残存期間が5年以内になると自己資本扱いが日割りで減額されるため、発行者は期限前償還を検討できる条項も含まれています:contentReference[oaicite:7]{index=7}。
購入前に押さえたいポイント
- 普通社債より利回りが高いが、支払い順位が劣後→リスク増。
- 実質破綻事由が発生したら、元本は全額毀損の可能性。
- 期限前償還される場合もあり、その後の再投資リスクに注意。
- 100万円単位なので、少額での分散投資には不向き。
まとめ:どんな人に向いている?
MUFGの財務基盤や格付けに信頼が持てる方で、高利回りを狙いたい中~上級者向けです。リスクを理解し、余裕資金で保有するなら魅力的な選択肢となるでしょう。ただし、公的認定による債務免除の特殊リスクは覚悟が必要です。
なお、公的救済により“破綻=全損”となる可能性があるため、金融商品としての性質を十分理解した上で判断しましょう。

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