銀行金利がようやく上向きはじめた昨今、「ネット銀行を複数使って高金利を狙う」という資産管理方法に注目が集まっています。特に1,000万円を超えるまとまった資金を13〜14行に分散し、0.7〜1.5%程度の利息を得る手法は、一見地味ながら堅実な選択ともいえるでしょう。本記事ではこのような預金運用の意義と注意点、代替案について解説します。
ネットバンクを使った分散預金とは?
ネット銀行はメガバンクに比べて金利が高く、キャンペーン時には1.0%以上の利回りも見られます。たとえば、あおぞら銀行BANK支店や楽天銀行、SBJ銀行などは、定期預金や普通預金で高金利を提示することがあります。
13〜14行に各1,000万円ずつ分けるというのは、預金保護制度(ペイオフ)の範囲内で安全性を確保しながら最大限の利息を狙う戦略です。1金融機関あたり1,000万円+利息までが保証されるため、万一のリスクにも備えられます。
この運用方法のメリット
最大のメリットは、元本割れのリスクが実質ゼロであること。これはどんな投資商品にも勝る安全性です。また、各行の金利をチェックしながら、適宜乗り換えることで、複利効果をわずかでも高めることが可能です。
また、シニア層や運用に慎重な方にとっては「夜も安心して眠れる資産管理法」としての価値も高く、資産防衛の観点から優秀な方法と言えます。
一方でデメリットや管理コストも
この手法には手間もつきものです。13〜14行もの銀行口座を管理するには、定期的なログインやパスワード管理、利息計算、税金処理などにそれなりの時間と労力が必要です。
また、金利が変動するたびに銀行間で資金移動をする必要があり、手間を惜しまない人にとっては良いですが、手間が心理的ストレスになる人にとってはデメリットにもなります。
年間の利息シミュレーション
仮に1,000万円を1.0%で運用した場合、年間で得られる利息は約10万円です(税引前)。13行なら約130万円。税引後でも100万円を超えるリターンになります。
これをリスクゼロで得られると考えると、他の金融商品と比較しても悪くないリターンです。ただし、物価上昇(インフレ)によって実質価値が減る点には注意が必要です。
代替案としての債券や国債も
分散預金が向かない場合には、個人向け国債(変動10年)や社債、定期預金型の外貨預金なども検討できます。特に個人向け国債は1年経過すれば中途解約も可能で、利率は0.66%前後と比較的安定しています。
これらはやや手続きが必要ですが、資産を一括管理できる点では分散預金より効率的な面もあります。
まとめ:手間と安全性のバランスで判断を
ネットバンクで複数行に分散しながら高金利を狙う運用は、超低リスクかつ安全性を最優先する方にとっては非常に合理的です。ただし、管理の手間や時間もかかるため、継続可能かどうかをよく見極めましょう。
自分のライフスタイルや目的に合わせて、よりシンプルで効果的な資産管理を目指すのが最も重要です。運用の「効率」よりも、「安心」を求める方には、十分に検討に値する方法です。

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