近年、米国のハイテク株に代表されるFANG(Meta、Amazon、Netflix、Google)やその拡張版であるFAANG(Apple含む)などが著しい成長を見せています。一方で、VTI(米国全体に分散されたETF)に積立投資している投資家にとって、「FANGに集中投資していれば含み益300%もあり得た」という話は、にわかには信じがたいものかもしれません。しかし、これは果たして本当なのでしょうか?本記事では、FANG株の成長性、VTIとの比較、そして投資判断への示唆を具体的に解説します。
FANG株の過去3年の実績を検証
2020年から2023年までのFANG企業の株価を見てみましょう。たとえば、2020年のコロナショック後にAmazonやMeta(旧Facebook)、NVIDIA、Google(Alphabet)に投資していた場合、3年以内に株価が2〜4倍に上昇した銘柄もあります。
特に、NVIDIAは生成AIブームの牽引役として、2022年から2024年にかけて株価が3〜4倍以上に成長したため、一部の個別銘柄では300%の含み益も現実的でした。
VTIとのパフォーマンスの違い
一方、VTI(バンガード・トータル・ストック・マーケットETF)は米国株式市場全体に分散投資しているため、FANG株ほどの成長スピードはありませんが、安定的に右肩上がりのパフォーマンスを維持しています。
過去3年間のVTIのリターンは平均して年率10〜12%前後。複利計算しても3年間で+30%〜+40%程度で、FANGのように爆発的な成長は難しいですが、リスク分散が効いており、下落時の耐性に強みがあります。
集中投資と分散投資のリスクとリターン
FANGに代表されるグロース株集中投資は、高リターンが狙える反面、個別銘柄リスクが高く、急落時に資産が大きく減るリスクもあります。実際、MetaやNetflixは過去に一時的に株価が半減したことも。
VTIのような分散型ETFは、こうしたリスクを抑えつつ長期的な成長を期待できる手法です。リターンはやや穏やかでも、資産形成においては安心感があります。
実際に300%を超えるにはどんな条件が必要?
●投資タイミング:コロナショック直後の底値近くで仕込んだ場合
●銘柄選定:NVIDIAやTSLAなど超グロース株に集中した場合
●投資継続:一度の購入でなく継続的に買い増ししていた場合
上記のような「運と戦略」が重なった場合、3年で+300%のリターンは不可能ではありません。ただし、それは誰でも再現できるものではなく、「再現性の低さ」も理解しておくべきです。
自分に合った投資スタイルを見つける
VTI投資が「負けている」と感じる必要はありません。むしろ、VTIは長期投資家にとって最適解の一つです。積立継続で時間を味方につける「ドルコスト平均法」は、将来的に着実な資産形成を支えてくれます。
他人の成果に振り回されるのではなく、自分のリスク許容度と目標に合った投資スタイルを確立することが大切です。
まとめ:FANGの300%は「あり得る」だがリスクと戦略がカギ
結論として、FANG株への集中投資で300%以上のリターンを得ることは、特定の条件下では十分にあり得ます。しかし、それはリスクを大きく取り、タイミングや継続投資をうまくこなせた結果でもあります。
VTIのようなインデックス投資はその対極にあり、安定性重視。どちらが正しいかではなく、自分に合った投資方針でブレずに積み立てを続けていくことが、長期的には成功の鍵となるでしょう。

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