株式投資の成果を振り返るとき、パフォーマンス(運用成績)を客観的に計算できるかどうかは非常に重要です。この記事では、日本株の投資において個人投資家が使える代表的なパフォーマンス計算式をわかりやすく紹介し、実例も交えて解説します。
投資パフォーマンスとは何を意味するのか
パフォーマンスとは、自分の投資によって資産がどれだけ増減したかを表す数字です。単なる「儲かった」「損した」という感覚ではなく、明確な数値で比較・分析できるようになります。
具体的には、利回り(%)やリターン(収益)を年間など一定の期間で計算し、資金効率を測るものです。
もっとも基本的なリターンの計算式
まずは単純なパフォーマンスの計算式を紹介します。
基本計算式:リターン(%)=(評価額-投資額)÷投資額 × 100
たとえば、50万円を日本株に投資して、評価額が55万円になった場合。
(55万円-50万円)÷50万円 × 100 = 10%
のリターンです。
複数の売買を含む場合の計算方法
年間を通じて複数回の売買を行っている場合、単純な投資額と評価額では正確に把握できません。
このような場合は、時価加重収益率(TWR)や金額加重収益率(MWR)といった指標を用いると精密に計算できますが、ここではExcelなどでも使える近似的な方法を紹介します。
例として、以下のような売買があったとします。
- 1月:50万円入金
- 3月:20万円追加投資
- 12月末評価額:80万円
計算式(簡易MWR):リターン(%)=(評価額-総入金額)÷総入金額 × 100
(80万-70万)÷70万 × 100 = 約14.3%
年利換算(CAGR)でより正確に評価する
年数をまたいで投資を行っている場合には、年平均利回り(CAGR)を使うとより公平な比較ができます。
CAGRの計算式:(最終評価額 ÷ 初期投資額)^(1 ÷ 年数) -1
例:3年前に100万円投資し、現在130万円になっていた場合。
(130 ÷ 100)^(1/3) -1 ≒ 0.091 = 9.1%
の年平均リターン
配当金を含めたトータルリターンの計算
日本株投資では配当金の影響も大きいため、これを含めたトータルリターンで評価すると実態に即した成績になります。
計算式例。
トータルリターン(%)=(評価額+累積配当金-投資額)÷投資額 × 100
たとえば、投資額50万円、評価額55万円、配当金2万円なら。
(55+2-50)÷50 × 100 = 14%
ExcelやGoogleスプレッドシートでの管理もおすすめ
実際の運用では日々の変動や配当も含まれるため、ExcelやGoogleスプレッドシートを活用してログを記録すると便利です。
特に関数XIRR
を使うと、複数回の入出金に対応した年利(内部収益率)を自動計算できます。
まとめ:明確な計算でパフォーマンスを可視化しよう
投資の成果を適切に把握するには、単なる利益額だけでなく、投資額に対するリターンや時間軸を考慮した評価が欠かせません。
基本的な計算式から、より実践的な方法までを活用して、自分の資産運用をより客観的に振り返りましょう。パフォーマンスを数値で“見える化”することで、次の投資戦略にも役立てることができます。

こんにちは!利益の管理人です。このブログは投資する人を増やしたいという思いから開設し運営しています。株式投資をメインに分散投資をしています。
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