近年、老後資金や将来の不安に備えて、50代でも「貯蓄から投資へ」の流れが加速しています。しかし、実際には投資をしている人はまだ少数派であり、特に新NISAやiDeCoの活用が進んでいない中高年層も多いのが現実です。本記事では、50代がなぜ今こそ投資を始めるべきか、その理由や具体的な手法について解説します。
なぜ50代から投資を始めるべきなのか
50代は定年が視野に入り、これからの人生設計を見直すタイミングです。定期預金の利率は低く、物価上昇を考慮すると資産は実質的に目減りしていく可能性があります。
たとえば、定期預金に1000万円を預けて年利0.002%で20年間運用した場合、増える金額は約4,000円。一方で年2%のインフレが続けば、20年後の購買力は約670万円に相当します。つまり、何もしないことで実質的に資産が目減りしてしまうのです。
このような背景から、資産の一部をリスクのある投資に振り分けることは、リスク回避にも繋がります。
新NISA(つみたて投資枠と成長投資枠)のメリット
2024年から始まった新NISA制度は、非課税枠の大幅拡充や制度の恒久化など、非常に使いやすい仕組みになっています。年間360万円(つみたて投資枠120万円+成長投資枠240万円)まで非課税で運用できるのは大きな魅力です。
特に50代におすすめなのは、つみたて投資枠を活用したインデックスファンドへの分散投資です。たとえば、全世界株式インデックスファンド(eMAXIS Slimなど)に月10万円ずつ積み立てれば、税制優遇を享受しつつリスクを抑えた長期分散投資が可能になります。
さらに、売却のタイミングを自分で決められるので、退職後の資金として活用しやすいのも特徴です。
iDeCo(個人型確定拠出年金)は節税しながら老後資金を作れる
iDeCoは拠出額が全額所得控除になるため、所得税・住民税の節税効果があります。50代から加入した場合、運用期間は短くなりますが、それでも5~15年程度の運用が見込めるため十分なメリットがあります。
たとえば、年収600万円の人が毎月2万円(年24万円)をiDeCoに拠出すれば、約6万円の節税効果が毎年得られます。さらに運用益も非課税、受け取り時も退職所得控除や年金控除が適用されるため、税制メリットは非常に大きいです。
注意点として、60歳まで引き出せないため、生活資金とは分けて運用することが前提です。
なぜ中高年で投資している人が少ないのか
日本では「投資はギャンブル」というイメージが根強く、特にバブル崩壊を経験した世代ほど慎重になりがちです。また、学校教育や職場での金融教育が不十分で、投資に対する知識不足や情報格差も理由のひとつです。
さらに、身近に投資をしている人がいないと「自分だけが始めて大丈夫か」という心理的な壁が生まれやすいです。このため、知人に相談できる環境がないと、なかなか一歩を踏み出せないのが現状です。
しかし、今はネット証券の台頭で少額から簡単に始められる時代です。まずは月1万円程度の投資から始めて、実際の値動きや資産推移を体験してみることが大切です。
50代からの投資成功事例
たとえば、53歳で投資を始めた会社員のAさんは、新NISAを活用して毎月10万円を積み立て、5年間で運用益含めた資産を約700万円に増やしました。年利換算で6~7%の成果です。
また、55歳からiDeCoを始めた主婦のBさんは、毎月2万円を拠出して、年末調整での節税額に驚き、家計の見直しにも繋がったといいます。運用益はそれほど大きくなくとも、節税効果だけでも十分メリットがあったとのことです。
このように、50代からでも遅すぎるということはありません。目的を明確にし、計画的に始めることが大切です。
まとめ:老後の安心は「行動」から始まる
50代は資産形成のラストチャンスともいえる世代です。貯蓄一辺倒では老後資金が不足する可能性もある中で、投資という選択肢を上手に取り入れることが求められています。
新NISAやiDeCoといった制度を上手く活用しながら、無理のない範囲で投資を始めることで、老後の不安を軽減し、より豊かなセカンドライフに繋げることができます。
まずは情報を集め、小さく始めてみましょう。「知っている」ことが「できる」ことに変わる時、未来は変わり始めます。

こんにちは!利益の管理人です。このブログは投資する人を増やしたいという思いから開設し運営しています。株式投資をメインに分散投資をしています。
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