ローソク足のパターンは、トレーダーにとって重要な判断材料の一つです。中でも「包み足(エンゴルフィング)」と「ピンバー」は、反転サインとして人気のあるパターンですが、果たしてどちらの方が勝率が高いのでしょうか。本記事では、両者の特徴や使い方、実際の有効性について比較しながら解説します。
包み足(エンゴルフィング)の基本と特徴
包み足とは、前のローソク足を次のローソク足が完全に包み込むパターンです。陽線が陰線を包めば「ブル・エンゴルフィング」、陰線が陽線を包めば「ベア・エンゴルフィング」と呼ばれ、いずれもトレンドの転換シグナルとして使われます。
特にトレンドの終盤で出現した包み足は、相場の勢いが反転する兆しとして注目されることが多いです。出来高の増加とセットで現れると、さらに信頼性が増します。
ピンバーの基本と特徴
ピンバーは、長いヒゲを持ち、実体が小さいローソク足のことを指します。ローソク足の高値や安値を試した後に価格が戻ってきたことを意味し、騙しの動きや強い反発を示唆します。
例えば、長い上ヒゲのピンバーは上昇が否定されたサイン、長い下ヒゲは下落が否定されたサインとして読み取られます。多くのプロトレーダーがプライスアクションとして重要視している形です。
勝率の比較:統計データと実例
実際のバックテストによると、ピンバーはトレンド継続中に逆張りで狙う場合、勝率が55~65%前後となる一方、包み足は60~70%前後の場面もあるとされています。ただしこれはあくまで条件付きで、出現する場所(サポートラインやレジスタンスラインの近く)に大きく依存します。
たとえば、以下のようなパターンが有効です。
- 下降トレンドの終盤で出現したブル・エンゴルフィング(上昇反転)
- サポートライン上で出現した下ヒゲの長いピンバー(買いシグナル)
勝率を左右する3つの要素
1. 出現場所:ただのチャート上での出現ではなく、サポート・レジスタンス・移動平均線との関係が鍵。
2. トレンドの有無:レンジ相場よりも明確なトレンド中の方が、信頼性が高い。
3. 他のテクニカルとの組み合わせ:RSIやボリンジャーバンドなどの指標と併用すると精度が上がる。
具体的なエントリー例
実際のチャートでの一例として、日経225先物で包み足が75日移動平均線付近で出現した際、翌日以降大きく反発したケースがありました。同様に、ドル円相場で4時間足において、ピンバーが重要サポートで形成され、大きな反発が起きた事例もあります。
これらは単なるローソク足の形状だけでなく、複数のシグナルが重なっている点が成功要因です。
まとめ:どちらが高勝率か?
結論として、「包み足」と「ピンバー」はどちらが高勝率かを一概に決めるのは難しく、それぞれのパターンが最も機能する環境で使い分けることが重要です。
より高い勝率を狙いたい場合は、単なるローソク足の出現だけでなく、チャート全体の文脈を理解する力が求められます。特に初心者の方は、自分のトレードスタイルや時間足に合ったパターンを検証していくことをおすすめします。

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