東京証券取引所では、2024年11月からザラバ制(通常の継続取引)が15:25に終了し、その後15:30までの5分間は売買成立せずに注文受付のみを行う「プレ・クロージング」制度が導入されました。本記事では、この時間帯が株価にどのような影響を与えるのかを整理して解説します。
プレ・クロージングとは何か?
15:25〜15:30の「プレ・クロージング」は、注文受付のみを行い、売買は成立しません。その後15:30に板寄せ方式(板寄せ=イタヨセ)によって終値が決まります :contentReference[oaicite:0]{index=0}。
この仕組みにより、投資家は直前の気配や他の注文動向を確認して、新規注文や指値の変更・取消が可能です :contentReference[oaicite:1]{index=1}。
現実にどんな作用があるのか?
①終値の透明性が向上:プレ・クロージング中に注文状況が可視化されることで、終値決定の公平性と合理性が高まります :contentReference[oaicite:2]{index=2}。
②指値注文の有利不利:指値注文は、プレ・クロージング後の板寄せで約定します。つまり、指値が刺されば「予定より好条件」で約定する可能性もありますが、逆に気配操作や板状況の変化で外れることもあります。
「悪くなることはない」は本当か?
終値形成において売買成立値幅(更新値幅×2倍)があるため、極端に不利な価格になることは制限されています。ただし、注文数量、価格帯、相手注文の動向によっては、「想定より不利になること」も理論的にはあり得ます :contentReference[oaicite:3]{index=3}。
とはいえ、通常は価格が大きく変動する時間帯ではなく、むしろ板寄せによって価格変動リスクは抑えられる設計です。
指値(指値成行)注文の具体的な扱い
引け条件付き注文や不成立時成行(フナリ)注文は、15:25時点で自動的に注文登録されます。そして15:30の板寄せに参加し、同時呼値扱いになります :contentReference[oaicite:4]{index=4}。
この制度下では、自分の指値注文が想定より有利に成立することもあれば、逆に板の厚さに押され不成立もあり得ます。
なぜ制度変更したのか?制度の目的
制度導入の背景には、取引終了直前に価格形成が急激に動くリスクや、終値算出の透明性に関する市場の懸念があります。プレ・クロージング制度は、取引の透明性確保と端境期の安定化を狙った改革です :contentReference[oaicite:5]{index=5}。
まとめ:非表示5分間の理解と戦略ポイント
・15:25〜15:30の5分間は“注文受付のみ”で売買成立なし、終値は15:30の板寄せで決定
・指値注文はプレ・クロージング時の板状況を見ながら調整可能で、好条件成立の期待もある反面、不成立のリスクも
・悪くなる価格だけというわけではないが、極端な動きは制度により制限されている
・特に引け条件付き注文やフナリ注文は自動で板寄せ参加になるため、約定の仕組みを理解しておくべき
この制度により、終値の透明性・公平性が高まり、投資家にとっては価格形成の理解と戦略の整理がしやすくなりました。

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