ロジウムとは何者か?価格高騰の背景と投資・取引の実態を徹底解説

資産運用、投資信託、NISA

貴金属の中でも「幻の金属」とも言われるロジウム。特に2021年前後には、その価格が1gあたり10万円を超えるほど高騰し、大きな注目を集めました。ヤフオクなどで地金コインやペレットが取引される事例も見られ、一般投資家の関心も高まりつつあります。本記事では、ロジウムの用途や価格変動の背景、実際の取引事情について詳しく解説します。

ロジウムとは?白金族に属する超希少金属

ロジウム(Rhodium)は白金族元素の一つで、元素記号はRh。地球上でも非常に産出量が少なく、年間の供給量はおおよそ20トン前後とされています。銀白色の金属で、主に触媒や装飾品、光学機器などに使われています。

最大の用途は自動車の排ガス浄化装置「三元触媒」で、特に窒素酸化物(NOx)を還元する役割を果たします。そのため、ロジウムの需要は自動車産業と密接に連動しています。

なぜロジウム価格は暴騰したのか

ロジウムはもともと流通量が少ないため、少しの需給変動でも価格が大きく変動しやすい性質を持っています。2020年〜2021年には以下の要因で価格が急騰しました。

  • 環境規制強化による三元触媒需要の増加(特に中国・欧州)
  • 南アフリカ(最大の産出国)での鉱山操業停止や供給混乱
  • 金融緩和とコモディティ投資熱の高まり

田中貴金属の2021年3月価格推移を見ると、1gあたり100,000円を超えた日が複数回記録されており、まさに「化け物級の金属」と呼ばれるのも納得の動きです。

ヤフオクやネットでのロジウム取引の実態

実際に、ヤフオクやネットオークションではロジウムのインゴットやペレットが個人出品されており、過去の落札履歴からも価格の高さと希少性がうかがえます。ただし、ロジウムは正規の精錬業者や貴金属ディーラー以外が取引する際、真贋や法的リスクに注意が必要です。

例えば、ロジウムは非課税資産ではなく消費税が課される可能性があります。また、貴金属としての売買には品位証明や買取業者の信頼性も重要です。

ロジウム投資はアリか?メリットと注意点

ロジウムは分散投資の一環として注目されていますが、価格の変動性が非常に高く、長期保有には慎重さが求められます。メリットとしては、他の資産と相関性が低いこと、インフレヘッジとなることが挙げられます。

一方、取引市場が限定的で、現物保管のコストや盗難リスク、換金性の低さもデメリットです。ETFや投資信託のような金融商品でのロジウム投資は現在ほとんど存在していません。

ロジウムの今後の価格動向はどうなる?

今後のロジウム価格は、自動車業界のEV化の進展と、触媒需要の動向に大きく左右されると見られています。内燃機関の減少とともに、長期的には需要が減る可能性もある一方、新興国での排ガス規制強化や供給リスクが再燃すれば、再び価格が上昇することもあり得ます。

実際に2022年以降は価格が一時下落し、その後も不安定な動きを見せています。

まとめ:ロジウムは希少性と変動性を併せ持つ特殊な資産

ロジウムは圧倒的な希少性と、産業用途による強い需要に支えられているため、一時的に価格が急騰する局面があります。ヤフオクなどで取引される例もありますが、投資対象としてはハイリスク・ハイリターンの代表格です。

本格的な投資を検討する場合は、信頼性の高い貴金属取扱業者を通じて、リスク管理を徹底したうえで取り組むことをおすすめします。

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