日本国債を既に350万円分保有している投資家の方が、次にアメリカ国債を買うべきか迷うことはよくあります。さらに新NISA制度下での積立投資信託もされているとのこと。資産運用において分散投資は基本戦略の一つですが、本当に今、米国債を加える意味があるのかを慎重に考える必要があります。
▼ 日本国債とアメリカ国債の違いとは?
日本国債は円建てで為替リスクがなく、信用格付けも高く安全資産とされます。一方で、利回りは長年低水準が続いており、大きな収益は期待できません。
アメリカ国債は米ドル建てで為替リスクがあるものの、現在は金利が高めに設定されており、3〜5%の利回りを得られることもあります。ただし、為替変動や米国の財政政策にも影響される点には注意が必要です。
▼ 資産のバランスは大丈夫?債券比率の見直しを
日本国債350万円に加え、さらに米国債を購入すると、ポートフォリオ全体が債券偏重になる可能性があります。特に「債券+債券」だと価格変動リスクは小さいものの、長期的な成長性には乏しくなります。
仮に、総資産が500万円程度だとすれば、70%以上が債券という構成はやや保守的すぎるともいえます。今後の物価上昇や金利変動を考えると、一部を株式型の資産へ振り分ける選択肢も検討すべきです。
▼ 新NISA投資信託の積立は正解?
新NISAで投資信託を月5,000円×6本=月30,000円積立てているのは素晴らしい選択です。これは将来的に大きな資産形成につながります。特にインデックス型や全世界株式・米国株式のような広く分散された投信なら、成長性も見込めます。
今の投信積立をそのまま継続しつつ、追加の債券投資を慎重に検討する形が、リスク分散の観点でもバランスが取れています。
▼ アメリカ国債を買うならどんな人に向いている?
・為替リスクをある程度許容できる人
・数年単位で中期的な利回りを狙いたい人
・円資産に偏りすぎていると感じる人
・日本の低金利に物足りなさを感じる人
こうした方には、米国債の追加投資はポートフォリオの多様化という点で意味があります。
▼ 注意点:為替リスクと金利変動
米国債のリターンは為替によって大きく左右されます。円高が進むと、ドル建てで得た利子や元本は目減りします。逆に円安になれば恩恵を受けられるので、為替の見通しやヘッジ手段も考えておくとよいでしょう。
また、金利が今後下がれば既発債の価値は上昇しますが、金利上昇時には価格が下がるリスクもあります。
まとめ
現在のポートフォリオが日本国債に偏っているのであれば、米国債の導入は「通貨の分散」という意味で有効です。ただし、債券比率が過剰にならないよう注意し、成長性を期待する投資信託の積立をメインに据えるのが堅実な戦略です。
投資は「何を買うか」だけでなく、「どのくらいの比率で保有するか」が非常に重要です。自分の資産目標に合った適切なバランスを見極めていきましょう。

こんにちは!利益の管理人です。このブログは投資する人を増やしたいという思いから開設し運営しています。株式投資をメインに分散投資をしています。
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