株式投資について「配当がない株は、結局みんなでお金を奪い合っているだけでは?」という疑問を持つ方は少なくありません。しかし、株取引の本質や経済全体とのつながりを理解すれば、その見方がすべてではないことがわかります。この記事では、株式市場における価値創造や投資の意義について深掘りします。
株取引は本当にゼロサムゲームか?
ゼロサムゲームとは、誰かの利益が必ず誰かの損失になる構造を指します。たしかに短期トレードや信用取引では、値動きを利用した売買により他者の損を自分の利益とすることがあります。
しかし、長期投資や企業の成長を前提とした株式保有では、企業価値の向上によって全体の利益が生まれるため、必ずしもゼロサムではありません。特に、企業が新たな価値を創出することで株価が上昇し、多くの投資家が利益を得るケースもあります。
配当がない株は意味がない?
配当がない企業にも多くの成長性があります。たとえば、米国のIT大手Google(Alphabet)やAmazonなどは、長らく配当を出さずに内部留保を活用して事業拡大に投資してきました。
これにより企業価値が上がり、株価が上昇してキャピタルゲイン(売却益)として株主に還元されています。したがって、配当がなくても「利益の再投資による成長」を目指す企業にとって、株主利益の形は多様であると言えます。
投資家が得られるのは「利益」だけではない
投資の魅力は利益だけではありません。企業の応援、資本参加による経済貢献、またポートフォリオ全体でのリスク分散など、投資には多面的な価値があります。
たとえば、社会課題に取り組むスタートアップやグリーンエネルギー企業に投資することで、未来に向けた持続可能な取り組みに貢献することも可能です。これらの価値は、金銭的利益だけでなく、社会的リターンにもつながります。
実例:配当なしでも成功した企業の株主利益
Appleは以前、配当を出していませんでしたが、iPhoneの成功とともに株価が数十倍に成長しました。配当を再開した現在でも、株価上昇による資産形成が大きな魅力です。
同様に、日本でも成長志向の企業(例:リクルートホールディングスなど)は、配当よりも事業再投資を重視しながら、株主価値を高めている実績があります。
短期視点からの脱却がカギ
株を「奪い合いの場」として見る視点は、どうしても短期の値動きや投機的行動に偏りがちです。しかし、企業の本質的価値や経済活動への理解を深めることで、「投資」としての本来の目的や意義が見えてきます。
金融リテラシーの高まりとともに、投資とはリターンとリスクを理解したうえでの健全な資産運用であるという認識が、徐々に広まってきています。
まとめ:株式投資は価値創造への参加
確かに投資は利益の追求が前提ですが、それが必ずしも他人の損失を意味するわけではありません。特に長期投資や成長企業への出資は、社会全体の価値向上に貢献するものです。
「奪い合い」という見方にとらわれず、より広い視野で企業活動や経済のダイナミズムを捉えることで、株式投資の本質的な価値に気づくことができるでしょう。

こんにちは!利益の管理人です。このブログは投資する人を増やしたいという思いから開設し運営しています。株式投資をメインに分散投資をしています。
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