インデックス投資において「複利が存在する」という説明はよく聞きますが、一方で「複利は幻想ではないか?」という疑問を持つ人もいます。本記事では、なぜインデックス投資が複利効果を享受できるのか、具体的な仕組みと数字をもとにわかりやすく解説します。
そもそも「複利」とは何か?
複利とは、元本に対して発生した利子を再投資し、その利子にもさらに利子が付く運用の仕組みを指します。つまり、利益が利益を生む構造です。
例えば100万円を年5%で運用した場合、1年後は105万円、2年後は110.25万円になります。単利であれば2年後は110万円にしかなりませんが、複利ではさらに0.25万円の差が生まれます。
インデックス投資で複利が効く仕組み
インデックス投資の成長には配当金の再投資が鍵です。得られた配当金を使って同じ投資信託やETFを追加購入すれば、運用資産全体が拡大し、翌年以降のリターンにさらに反映されます。
また、投資信託の中には自動で配当金を再投資してくれる「再投資型ファンド」もあります。これによって、複利効果が仕組みとして内包されているのです。
具体例:20年間の積立で見る複利の力
毎月3万円を年利5%で20年間積立した場合、元本は720万円です。単利であれば約990万円程度になりますが、複利運用であれば約1,236万円に達します。
同じ積立額・利回りでも「利息に利息が乗る」ことにより、最終的なリターンが大きく増えることがわかります。
なぜ「複利は存在しない」と感じるのか?
一部の人が「複利は幻想」と感じる理由のひとつは、「複利=確実にお金が増え続ける仕組み」と誤解しているからです。実際の市場では年利は一定ではなく、元本割れする年もあります。
しかし、長期的に見ると市場の平均リターンはプラスに傾き、トータルで複利的な成長カーブを描きます。「短期的な値動き」ではなく、「長期での再投資効果」を見ることで複利の力が理解できます。
インデックス投資と複利の関係を示すグラフ
米国S&P500の過去50年のデータを見ると、配当再投資を含めたリターンは含まない場合に比べて倍以上の差になることがあります。[参照]
このように、インデックスファンドにおける配当の再投資が実質的な複利効果を生み出しているのです。
まとめ:インデックス投資における複利は「ある」
・複利とは「利益が利益を生む構造」。
・インデックス投資でも配当再投資を通じて複利が働く。
・長期投資を前提にすれば、複利効果は極めて大きい。
・複利を「保証された右肩上がり」と誤解しないことが大切。
結論として、インデックス投資において「複利は存在する」と言って間違いありません。むしろ、それこそが長期積立投資の最大の魅力であり、資産形成の強力なエンジンです。

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