eMAXIS Slim S&P500の積立日と約定タイミングの真実:高値掴みを避けるには?

資産運用、投資信託、NISA

積立投資のタイミングは、長期的なリターンにそれほど大きな影響を与えないとされていますが、短期的には「高値で約定したかも…」と不安になることもあるでしょう。特に米国株に連動する投資信託の場合、米国市場の値動きと約定価格のタイムラグに注意が必要です。

eMAXIS Slim S&P500の仕組みと基準価額

eMAXIS Slim S&P500は、S&P500指数(米国の代表的な株価指数)に連動する投資信託です。このファンドの基準価額は、基本的に前営業日の米国市場の終値を元に計算され、翌営業日15時以降に発表されます。

つまり、たとえば1日に積立設定をしていた場合、その日が日本の営業日であれば、1日の15時までに注文が受付され、その日の夜に米国市場が開いて終了した価格を反映した基準価額で、2日に約定されるという仕組みです。

タイムラグの影響:高値で約定することはある?

質問のように「1日夜に米国市場が下がったのに、高値で約定した」と感じる場合、多くは1日の15時までに注文が確定され、前営業日の米国終値を元に計算された価格で約定したということです。

実際、2025年8月1日(金)が積立日だった場合、その日の日本時間15時までに受付された注文は、7月31日(木)の米国市場の終値を反映した基準価額になります。よって、1日(金)夜に下落していたとしても、基準価額はその影響を受けていないのです。

積立投資で重要なのは「価格」より「継続」

高値で約定したように感じても、長期で見ればそれほど気にする必要はありません。ドルコスト平均法により、価格が高いときには少なく、安いときには多く買うことができます。

たとえば、過去のリーマンショックやコロナショック直後に積立を続けた投資家は、暴落時に多くの口数を取得しており、長期的には大きなリターンを得ています。

積立日を変更すれば有利になる?

積立日は「毎月1日」や「毎月15日」など、自分で設定できますが、どの日を選んでも予測は難しく、短期的な上下動を完全に避けることはできません。

むしろ重要なのは、習慣化して積立を続けることです。どうしても価格のばらつきが気になる人は、月2回や毎週積立に分けて投資する「分散積立」も選択肢の一つです。

まとめ:高値掴みに見えても焦らずに

eMAXIS Slim S&P500の積立で高値約定に見えることは、タイムラグや基準価額の計算方法によるものが多く、長期投資の観点では気にする必要はほとんどありません。

大切なのは、市場の短期的な動きに一喜一憂せず、コツコツ積み立てを続ける姿勢を持つことです。それが将来的な資産形成の最大の武器となります。

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