2024年から2025年にかけて金価格が史上最高値を更新する中、過去に金を手放した投資家たちの心理に注目が集まっています。果たして「早く売りすぎた」と後悔している人は多いのでしょうか?本記事では金の売却タイミングとその後の価格推移、投資家の心理的要因に着目し、後悔の有無や背景を解説します。
2023年以降の金価格の推移と高騰の背景
2023年以降、世界経済の不安定化、地政学リスクの高まり、米ドル安、実質金利の低下といった要因が重なり、金価格は大きく上昇しました。2025年現在、1gあたり13,000円を超える日もあり、10年前に比べると約2倍以上の価格です。
この高騰を予測できなかった人にとって、例えば1g7,000円で売却した経験がある場合、現在の価格を見て「もう少し待てばよかった」と感じるのは自然な心理です。
「早く売ってしまった」と後悔する心理の正体
投資において「後悔バイアス(regret bias)」はよく知られた現象です。過去の選択を現在の結果と比較して自分を責める傾向があり、特に価格が右肩上がりの場合、この感情は強くなります。
しかし、当時の経済状況や自分の資産状況を踏まえて「合理的に売却を判断した」のであれば、決して間違った選択とは言えません。投資に「絶対の正解」はないからです。
実例:金を売った人たちの声
2022年に金を売却したある60代男性は「自宅のリフォーム資金に充てるために金を売った。確かに今の価格を見るともったいなかったと思うが、あのとき必要だったから後悔はしていない」と話します。
一方、2021年に金貨を売却した30代女性は「価格が少し下がった時期に焦って売却してしまい、今でもSNSなどで金価格のニュースを見るたびに落ち込む」と述べており、目的が曖昧だった場合ほど後悔の傾向が強くなるようです。
金は「タイミング投資」より「目的投資」
金は配当や利息がないため、基本的には価格の値上がりを狙う資産です。そのため「高く売ること」が目標になりがちですが、売却の判断は“価格”ではなく“目的”で決めることが大切です。
たとえば「子どもの学費のため」「老後資金として取り崩す」など明確な目的があるなら、その時点の価格が過去最高値でなくても後悔しにくくなります。
今後、金をどう持つべきか?
金価格が高騰しているからといって「今すぐ売るべき」とも限らず、逆に「まだまだ上がる」と過信するのも危険です。資産全体のバランスを見ながら、金を一定比率で保有することがリスク分散の観点から推奨されます。
また、金ETFや純金積立、金地金など、複数の手段を使って分散投資するのも有効です。手数料や流動性なども考慮しながら、目的と投資スタンスに合った方法を選びましょう。
まとめ:投資は「過去の後悔」より「未来の設計」
金を早く売ったことで後悔する人がいるのは事実ですが、それ以上に大切なのは当時の自分がどのような判断をしたか、そしてその判断が今後の資産形成にどう活かせるかです。
投資に「タラレバ」はつきもの。後悔を力に変えて、今後の戦略を練り直すことこそが、本当の意味での成功につながるのです。

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