SBI新生銀行が2025年に再上場を目指す際、筆頭主幹事証券としてSBI証券ではなく野村證券が選ばれた理由を整理し、IPO戦略や証券会社の役割選定の背景を解説します。
再上場における筆頭主幹事の役割とは
筆頭主幹事証券はIPOにおいて全体の調整・価格設定・販売戦略の指揮を執る中心的存在であり、企業の顔として投資家と交渉を担います。
IPOの成功には、市場への信頼感・ブランド力・国内外の投資家ネットワークが重要であり、選定プロセスで重視されます。
なぜ野村證券が選ばれたのか?
ロイター報道によると、SBI新生銀行のIPOでジョイント・グローバル・コーディネーター(JGC)および筆頭主幹事には野村證券とゴールドマン・サックスが選定されており、SBI証券は共同主幹事として参画する見通しです。つまり、主導権を握るのは野村證券など外部の投資銀行でした :contentReference[oaicite:0]{index=0}。
これには、公的資金の全額返済後に市場評価を最大化したいという戦略的判断や、国内外の大規模投資家にリーチできる実績・信頼性を持つ証券会社を起用する意図があります :contentReference[oaicite:1]{index=1}。
SBI証券が筆頭でない理由とメリット
SBI証券はIPO実務やオンライン販売力に強みがありますが、グローバルなネームバリュー・伝統的フロントライン業務・大型案件での信用という点では、野村證券に軍配が上がります。
特に金融セクター再上場のように注目度が高く、公開規模が大きい案件では、国内外の機関投資家との折衝能力が評価されることが多いためです。
具体例:類似案件との比較
例① JX金属の2025年IPO
2025年3月に上場したJX金属でも、グローバルな投資家対応力を優先し、野村證券が大きな役割を果たしました。筆頭主幹事によるブランド効果が証明された事例です。
例② SBIグループ内での過去IPO
SBI証券は過去IPOでも共同主幹事として多数参画しています。ただし筆頭主幹事には、時に対外信頼力の高い証券会社が起用されるケースが多く見られます :contentReference[oaicite:2]{index=2}。
選定基準と戦略的意図
- 国内外の機関投資家へのアクセスが豊富な証券会社を選ぶことで、評価価格を高めたい
- 野村證券やゴールドマンはグローバル調達や価格信任性の面でのブランド力が強い
- SBI証券はオンライン抽選配分や個人投資家向け知名度があり、共同主幹事として販売力に貢献
まとめ
SBI新生銀行の再上場で筆頭主幹事として野村證券が選ばれたのは、市場評価最大化とグローバル投資家対応の実務能力を重視した結果です。SBI証券はいわば販売力担当として共同主幹事に入る形で、両社の特性を活かした構成となっています。
こうした選定背景を理解することで、なぜグループ内の証券会社より外部大手が重視されたのか、その戦略的意図が明確になるでしょう。

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