短期トレードにおいて、複数の時間軸を組み合わせたマルチタイムフレーム分析は、トレード判断をより精緻にするための強力な武器となります。この記事では、15秒足チャートに5分足のボリンジャーバンドを重ねて表示したい場合、どのような期間設定を行えばよいのかを詳しく解説します。
ボリンジャーバンドの基本と時間軸の考え方
ボリンジャーバンドは移動平均線とその上下に標準偏差を加えたもので、価格の「バンド内収束」や「バンドブレイク」に着目して相場の勢いや転換点を探るインジケーターです。標準的な期間設定は20本移動平均ですが、これはあくまで1つの時間足上での話です。
異なる時間軸のボリンジャーを表示したい場合は、時間換算して補正する必要があります。これは「マルチタイムフレーム分析」と呼ばれ、短期足で長期の流れを捉えるテクニカル分析手法の一つです。
15秒足に5分足ボリンジャーを表示するための期間設定
5分=300秒、15秒足は1本15秒なので、5分足1本は15秒足20本分にあたります。したがって、5分足のボリンジャーバンド(20期間)を15秒足チャート上に再現するには、20本 × 20本 = 400期間が必要です。
つまり、15秒足チャートで期間「400」のボリンジャーバンドを設定することで、5分足のボリンジャーバンドと同じ動きを描くことができます。
MT4・TradingViewでの設定例
- MT4/MT5の場合:標準のBollinger Bandsインジケーターを使い、期間に「400」を入力
- TradingViewの場合:「BB(ボリンジャーバンド)」を追加し、Length(期間)を「400」に設定
一部プラットフォームでは、異なる時間軸のインジケーター表示ができる「マルチタイムフレームインジケーター」も存在します。それを使えば、さらに正確な5分足の動きを重ねて表示できます。
なぜ長期の指標を短期足に表示するのか?そのメリット
短期足トレードにおいても、長期トレンドやボラティリティの把握は重要です。5分足ボリンジャーを15秒足に重ねることで、
- より広い視野での逆張りポイントを判断しやすくなる
- 長期バンドの反発で高精度なエントリーポイントが得られる
- 短期足特有のノイズを除去しやすくなる
特にスキャルピングにおいては、1~3分程度の細かい時間足のみに依存すると、ダマシや急変動に対応しきれない場合があります。
実際のトレード例と注意点
たとえばUSD/JPYで15秒足チャートに400期間のボリンジャーを表示し、+2σで反転売り、-2σで反転買いを狙う手法は比較的機能しやすいです。
ただし、注意すべき点としては。
- ローソク足の本数が非常に多いため、描画が重くなる場合がある
- ローソク足とインジケーターのタイムギャップによるズレ
- 突発的なボラティリティ上昇には対応できない
まとめ
15秒足に5分足のボリンジャーバンドを表示するには、期間「400」の設定が目安になります。マルチタイムフレーム分析を活用することで、短期トレードでも長期の動きに沿った有利な判断が可能になります。
インジケーターの使い方一つで、視点が広がりトレードの質が変わる可能性があります。ぜひ自分のトレードスタイルに応じて応用してみてください。

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