パナソニックは復活するか?東芝・シャープとの違いとソニーや日立との比較で読み解く将来戦略

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パナソニックの時価総額や収益力がソニーや日立と比べ見劣りする現状は事実ですが、本当に低迷が続くのか、それとも復活の可能性があるのか。本記事では過去と現在の戦略を踏まえ、復活シナリオとリスクを多角的に探ります。

過去の構造改革と分岐点

かつてソニーと並び立ったパナソニックですが、2010年代半ばから両社の方向性は分かれました。ソニーはソフト・CMOSイメージセンサーなど成長分野に注力する一方、パナソニックはEV電池へ投資しテスラと提携を果たしました【参照】

ただしEV市場は競争が激しく、中国・韓国メーカーとの価格競争や需給変化の影響も大きく、収益性の課題が残りました。

現在:電池事業の収益改善と構造改革

2025年3月期は純利益が前年度比‑17.5%となりましたが、EVバッテリーやエネルギー保存システムの収益は39%上昇し、今後の主力成長エンジンとしています【参照】

10,000人規模の人員削減や、不採算事業の整理などにより、ROE10%・営業利益6000億円(2027年)という目標を掲げ、経営再建を急いでいます【参照】

ソニー・日立と比較:差は見えて、逆転の鍵は?

ソニーはCMOS技術に強みを持ち、HitachiはAIやデジタル化・インフラ分野に舵を切り評価を高めています。特に日立はAI・クリーンエネルギー領域で市場評価を伸ばし、時価総額も急増しています【参照】

一方、パナソニックは家電・住設・B2Bセグメントに強みを持つものの、価値評価の観点で“構成比”や“成長シナリオ”の魅力に乏しい点が弱みです。

市場評価:割安と再評価の可能性

ゴールドマン・サックスはパナソニック株を「買い」に格上げし、P/B比0.8倍の割安株との見方を示しました。改革の透明性が高まることで再評価の余地があるとしています【参照】

とはいえ、競争環境や世界経済の影響は大きく、構造改革が計画通り進むかどうかが鍵となります。

復活か低迷か:今後のシナリオ

ポジティブシナリオ

  • EVバッテリー、エネルギー貯蔵事業の拡大
  • AI・IoTソリューションとの融合強化
  • グループ経営改革で収益率改善

ネガティブシナリオ

  • EV市場の伸び悩みや価格競争の激化
  • 構造改革が遅延し負債が重くなる
  • 他社のAI・クラウド転換に後れを取る

まとめ:日産的な低迷ではなく再挑戦の芽もある

現状、パナソニックはソニーや日立のような成長企業ではないと見られがちですが、EV・エネルギーの構える成長分野で収益転換の兆しがあります。

過去の日産のような一辺倒な低迷ではなく、構造改革と新技術投資で再起を図る“復活型”の可能性は十分あります。今後数年の成長投資や経営姿勢が評価を分ける鍵となるでしょう。

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