老後に向けた資産運用を考える際、積立NISAやiDeCoなどを通じて投資を続け、退職後にそれらの資産をどのように運用していくかは重要な決定です。今回は、3000万円をどのように取り崩していくか、2つのシナリオについて詳しく見ていきます。
1. 3000万円をオールカントリー(オルカン)で運用するシナリオ
まず1つ目のシナリオとして、3000万円をオールカントリー(オルカン)というグローバルな株式インデックスに投資し、毎年3%の定率取り崩しを行う方法です。この場合、株式市場の動向に影響されることになりますが、暴落時にはあらかじめ準備しておいたクッション資産(退職金1千万円を使った無リスク資産)から取り崩すことでリスクを分散することが可能です。
この方法の利点は、長期的にグローバルな株式市場の成長に連動するため、インフレに強い資産を形成できる点です。ただし、短期的な暴落が発生した際には、リスクヘッジとしてクッション資産を使う必要があります。さらに、オールカントリー(オルカン)のリターンは長期的に見て安定していますが、市場の調整局面ではポートフォリオの評価額が一時的に下落する可能性があることを理解しておく必要があります。
2. 3000万円を高配当株ETFや投資信託で運用するシナリオ
次に、3000万円を高配当株ETFや投資信託に投資し、配当での収益を期待する方法です。このシナリオでは、配当利回りが3%前後の投資信託やETFに投資し、定期的な配当収入を得ながら生活資金として取り崩すことが前提となります。
この方法の魅力は、毎年一定の配当収入を得ることができる点で、安定した収益を得られます。ただし、高配当株への投資は必ずしもインデックス投資に比べてリスクが少ないわけではありません。株価の変動が大きい場合や、高配当を維持できない企業がある場合、予想以上のリスクが生じる可能性もあります。そのため、投資先の選定が重要になります。
どちらのシナリオが得か?
2つのシナリオはどちらも魅力的ですが、それぞれにメリットとデメリットがあります。オールカントリーを使用したシナリオは、長期的な視野で安定したリターンを目指すことができますが、暴落時に対応するためのクッション資産が必要です。一方、高配当株ETFや投資信託を使用するシナリオは、配当収入を安定的に得ることができますが、株価のリスクや配当の変動性を考慮する必要があります。
選択肢としては、リスク許容度や生活費の取り崩し方によって決定することになります。リスクを分散し、安定的な収入を得るためには、オルカンを中心にしたポートフォリオと高配当株ETFを組み合わせる戦略も有効です。
まとめ
老後に向けて3000万円をどのように運用するかは、リスク管理と安定収入をどのようにバランスよく確保するかがカギとなります。オールカントリーを使った長期運用か、高配当株ETFを利用した配当収入による取り崩し、それぞれにメリットがあるため、生活の不安定さやリスク許容度に合わせた戦略を考えることが大切です。

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