日経平均株価が高値圏にあると、「さすがに割高では?」「バブルなのでは?」と感じる人も増えてきます。
しかし、株価が高い=必ず割高とは限りません。実際にはPERやPBR、企業業績、金利などを総合的に見て判断する必要があります。
この記事では、日経平均が高水準にある現在、日本株は本当に割高なのかを、PERなどの代表的な指標を使いながら分かりやすく解説します。
そもそもPERとは?株価の“割高・割安”を見る代表指標
PER(株価収益率)は、株価が企業利益の何倍まで買われているかを見る指標です。
計算式は以下の通りです。
PER=株価 ÷ 1株あたり利益(EPS)
例えば、PERが15倍なら「企業利益の15年分まで株価が買われている」というイメージになります。
一般的には以下のように見られることが多いです。
| PER水準 | 一般的な見方 |
|---|---|
| 10倍前後 | 比較的割安 |
| 15倍前後 | 標準的 |
| 20倍超 | やや割高感 |
| 30倍超 | かなり期待先行 |
ただし、成長企業はPERが高くても買われるため、「高PER=悪い」と単純には言えません。
日経平均は高値でも、PERは極端ではないと言われる理由
日経平均が4万円近辺まで上昇すると、「数字だけ見ると高すぎる」と感じる人は多いです。
しかし、PERベースでは過去の日本株バブル期ほど極端ではないと言われることがあります。
例えば、1989年のバブル期はPERが60倍前後とも言われていました。
一方、現在の日本株市場では、時期によって変動はあるものの、15〜18倍程度で推移する場面も多く、「世界的にはそこまで異常ではない」という見方があります。
つまり、株価そのものは高くても、企業利益も伸びているため“利益に対して異常な価格”とは限らないという考え方です。
PERだけでは判断できない理由
投資判断では、PERだけを見るのは危険とも言われます。
なぜなら、PERは“今の利益”を基準にしているためです。
例えば、以下のようなケースがあります。
- 利益が一時的に落ちてPERが高く見える
- 将来成長期待でPERが高い
- 景気敏感株はPERが低く出やすい
また、日本株は近年、企業の自社株買いや株主還元強化も進んでいます。
東証によるPBR改善要請などもあり、「昔より資本効率を意識する企業が増えた」という点を評価する投資家もいます。
PBRやROEも重要視されている
最近はPERだけでなく、PBRやROEも重視されるようになっています。
| 指標 | 意味 |
|---|---|
| PBR | 純資産に対する株価 |
| ROE | 自己資本利益率 |
特に日本企業は、以前から「現金をため込みすぎ」「資本効率が悪い」と言われてきました。
そのため、PBR1倍割れ企業への改善期待が、日本株上昇の背景になっている面もあります。
つまり現在の日本株は、「単なる期待だけ」ではなく、企業改革への期待も織り込まれていると言えます。
海外と比較すると日本株はどう見える?
アメリカ市場、特にハイテク株はPERがかなり高い企業も珍しくありません。
例えば、AI関連銘柄などは高PERでも買われています。
それと比べると、日本株は「まだ相対的に割安」と見る海外投資家もいます。
また、円安によって海外マネーが日本株へ流入しやすくなっている点も影響しています。
ただし、金利上昇や景気悪化があれば、PER水準は急に見直されることもあります。
「高いから危険」「安いから安全」ではない
投資初心者ほど、「日経平均が高い=もう危ない」と考えがちです。
しかし実際には、株価は将来の利益期待を先回りして動きます。
例えば、以下のような状況では株価が上がりやすくなります。
- 企業利益の改善
- 円安メリット
- 海外投資家の買い
- 賃上げ期待
- NISA資金流入
逆に、PERが低くても業績悪化が続く企業は「割安放置」されることもあります。
そのため、PERだけではなく、企業の成長性や市場環境も合わせて見ることが重要です。
まとめ
日経平均が高値圏にあると「割高では?」と思いやすいですが、PERなどの指標で見ると、必ずしも過熱しすぎとは言い切れない面があります。
現在の日本株は、企業利益の改善や株主還元強化、海外資金流入なども背景にあります。
ただし、PERだけで割高・割安を判断するのは難しく、PBRやROE、景気動向、金利環境なども重要です。
株価が高いかどうかではなく、「利益や成長性に対して適正か」を見る視点が、これからの投資ではより大切になっています。
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